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山本康博「なぜあの商品はヒットしたのか/しないのか」

大学生が「必ず」やるべき3つのバイト…その後の人生を左右する「かけがえのない経験」

文=山本康博/ビジネス・バリュー・クリエイションズ代表取締役
大学生が「必ず」やるべき3つのバイト…その後の人生を左右する「かけがえのない経験」の画像1「Thinkstock」より

 10月1日、東京都の最低賃金が907円から25円上がり932円に引き上げられた。都内のアルバイト時給は1000円を超えるものがほとんどで、学生たちはそのラインを基準にバイト先を選ぶらしい。しかも比較的楽な仕事を。

 しかし、アルバイトで得られるものはお金だけではない。学生の本分は勉強であることは確かだが、それだけでは社会に出て通用しないのも事実。社会に出て“ヒットする人生”を送るために、筆者の経験を踏まえて、学生にお勧めする業種を3つ紹介する。筆者は新聞配達から黒服はたまた冷蔵トラック運転手として働いた経験もあるが、学生だった1985年頃は時給500円で、いくら働いても大した金額にならなかったが、その経験が社会に出て役に立ったことは間違いない。

(1)飲食店(キッチン&ホール)

 経験として学生が必ずやるべきなのは飲食店勤務。いささか大げさかもしれないが、お客様の命を預かる仕事なので、「学生バイトだから」という甘えたことが許されない。キッチンで腐った食材を使ったり、ホール店員がアレルギーを持つお客様の注文を間違ってしまえば、お客様の命にかかわることになる。そのため、一番厳しく怒られ、さらに怒られる回数が多いバイトといっても過言ではない。

 その代わりに、忍耐力はどのバイトよりもつく。ほかにも身につけることができるのは、タイムマネジメント力とコミュニケーション力だ。ピーク時はお客様が次々と来店するので、キッチンもホールも「何を一番優先しなければいけないか?」を常に考えて動かなければいけない。料理は運ばなければ冷めていってしまうし、お客様はそれぞれのペースで食事をする。考えるべき事柄が変動しているので、先を予測し行動しなければいけない。選ぶ店舗によっては一番大変な業種といえるかもしれないが、一番経験が得られるバイトであることも確かである。

(2)家庭教師&塾講師

 社会に出れば上司ができ、すぐに評価される対象になる。その前に、育てる側の視点を学んでおくことは非常に大切であり、そのために経験しておくといいのが家庭教師や塾講師のバイトだ。特に家庭教師や個別塾は生徒が同時に1人か2人の少人数制で、自分の力でどのくらい生徒の学力が上がったかがわかるので、モチベーションにもつながるだろう。

山本康博

山本康博

ビジネス・バリュー・クリエイションズ
代表取締役、損保ジャパン顧問。ブランドマーケッター。日本コカ・コーラ、日本たばこ産業、伊藤園でマーケティング、新商品企画・開発に携わり、独立後に同社を設立。これまで携わった開発商品は120アイテム、テレビCMは52本制作。1年以上継続した商品は計算すると3割以上、メーカー側でマーケティング実績35年。現在では新商品開発サポートのほか、業界紙をはじめとしたメディア出演や寄稿、企業研修、大学等でのセミナー・講義なども多数実施。たたき上げ新商品・新サービス企画立ち上げスペシャリスト。潜在ニーズ研究家。著書に『ヒットの正体』(日本実業出版社)、『現代 宣伝・広告の実務』(宣伝会議)、2016年スタンフォード大学 David Bradford 名誉教授、ボストンカレッジ Allan Cohen 教授の推薦書として、世界に向けて英著、 “Stick Out”a ninja in Japanese brand marketingを全世界同時発売開始。『Stick Out~a ninja marketer』(BVC)、現在ブレイク中で話題のAmazon書籍総合1位も獲得したベストセラー『1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書』(致知出版)の一人として8月1日執筆など。

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