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平林亮子と徳光啓子の「女性公認会計士コンビが教える、今さら聞けない身近な税金の話」

面倒な確定申告なしで「確実に」節税&豪華特産品ももらえる具体的方法

文=平林亮子/公認会計士、アールパートナーズ代表、徳光啓子/公認会計士
面倒な確定申告なしで「確実に」節税&豪華特産品ももらえる具体的方法の画像1さとふる HP」より

 ふるさと納税、確定拠出年金など、世の中には会社員でも利用できる、節税につながる制度が存在しています。でも、「聞いたことはあるけれど実際には利用していない」「知っているようで知らないのだけれど、今さら聞けない」という方も多いのではないでしょうか。

 そこで本連載では、女性公認会計士コンビ、先輩の亮子と税務に強い後輩の啓子が、今さら聞けないそれらの制度について解説していきます。

【いまさら聞けないふるさと納税の話】

亮子「おいしそうだったり、楽しそうだったり。ふるさと納税の特典って、いろいろあるんだね」
啓子「自治体ごとに、工夫をこらしていますよね」
亮子「被災地への寄付というのもいいね」
啓子「制度が始まった当初と比べて手続きも簡単になっていますから、ぜひ多くの方に利用していただきたいです」

ふるさと納税ワンストップ特例制度

 制度が導入された際は、ふるさと納税による税金の減額をする場合には、確定申告が必要でした。一般的に「確定申告は手続きが面倒だ」というイメージを持っている方も多く、確定申告が嫌だからふるさと納税を躊躇する方もたくさんいたのではないかと推測します。

 そこで、導入されたのが「ふるさと納税ワンストップ特例」という制度です。これは原則として所得税から減額されるはずの分(本連載前回参照)について、特例申請書というものを提出することで、所得税ではなく住民税から控除してもらうという仕組みです。これにより所得税での調整が不要となるため、確定申告も不要になるというわけです。

 具体的には、ふるさと納税をした際に、ふるさと納税先の団体へ特例申請書の提出をすることで特例が適用されることになり、会社員の方は会社の年末調整を待つだけで済むことになります。ただし、この特例には以下のような注意点があります。

・確定申告が不要な給与所得者等が対象
・ふるさと納税をする都度、特例申請書は寄付の都度提出が必要
・医療費控除の申告などのために確定申告をした場合は確定申告が必要
・寄付できるのは5団体以下(5団体を超えると、確定申告が必要となる)

年末調整と確定申告

 ふるさと納税をした場合、前述の特例申請をすれば、通常の会社員の場合は「年末調整」ですべて完結します。

 ここで、少し話は脱線しますが、そもそも「年末調整」とは何か、について補足しておきます。「年末調整」とは、その名の通り会社が年末に調整を行うという仕組みです。所得税の調整をします。

平林亮子/公認会計士、アールパートナーズ代表

平林亮子/公認会計士、アールパートナーズ代表

1975年千葉県生まれ。お茶の水女子大学文教育学部地理学科出身。
企業やプロジェクトのたち上げから経営全般に至るまで、あらゆる面から経営者をサポートしている。
また、女性プロフェッショナルに関するプロジェクト「SophiaNet」プロデューサーを務めるなど、経営サポートに必要な幅広いネットワークを持つ。
さらに、中央大学商学部客員講師として大学で教壇に立つなど、学校、ビジネススクール、各種セミナーなどで講義、講演も積極的に行っている。
『決算書を楽しもう!』 『「1年続ける」勉強法―どんな試験も無理なく合格!』(共にダイヤモンド社)、『相続はおそろしい (幻冬舎新書)』(幻冬舎新書)、『1日15分! 会計最速勉強法』(フォレスト出版)、『競わない生き方』 (ワニブックスPLUS新書)、『5人の女神があなたを救う! ゼロから会社をつくる方法』(税務経理協会)など、著書多数。
合同会社アールパートナーズ

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