実はあまり知られていない不動産投資の“おいしいメリット”…不労所得や税金低減も
はじめに
はじめまして。不動産投資コンサルタントの姫野秀喜です。私の連載する「確実に成功するための不動産投資の学校」へようこそ。
コロナ禍で会社の給与以外の収入源を求める人が増え、不動産投資に注目している人も増え続けています。この記事を読んでくださっているということは、あなたは少なくとも不動産投資に興味がある方だと思います。
そういった皆様に向けて、確実に成功できるための知識や不動産にまつわる時事問題などをお伝えしていきます。読者の方はこの記事を読むことで不動産投資のメリットやデメリット、やるべき具体的なアクション、やってはいけないことなどを理解することができます。
第1回:なぜ不動産投資なのか?不動産投資の魅力とは?
投資と聞いて多くの人が一番にイメージするのは「株」でしょう。それ以外にも外貨を取引する「FX」やビットコインなどの「暗号通貨(仮想通貨)」を頭に思い浮かべる人も多いでしょう。
昨今ブームが起きていたとはいえ「不動産投資」は投資全体で見ればマイナーなカテゴリーといえます。それもそのはずです。日本で株式投資をしている人数は約2,550万人(※1)であるのに対し、不動産投資をしている人数は約53万人(※2)しかいないのです。日本人の25%が行っている株式投資と異なり、不動産投資を行っている人は日本人の1%にも満たないのです。
不動産投資は株式投資と異なり、まとまったお金がないとスタートできないという参入障壁の高さや、パソコンで手軽に売買できない不便さなどが理由で、まだまだマニアックな一部の人の投資なのが現状なのです。
しかし、そんなマニアックな投資ですが、それを補って余りある魅力が不動産投資にはあるのです。「不動産投資の学校」では、まず、その魅力について述べるところから始めます。不動産投資の魅力には、下記のようなものがあります。
【不動産投資の魅力】
・働かなくても良い(不労所得が手に入る)
・お金を借りて行える(元手が少なくてもできる)
・生命保険を解約できる(団体信用生命保険に入ることができる)
・税金が安くなる
・動きが遅く安定している(暴落しても逃げ出す時間がある)
・実際の土地・建物が存在する(実物資産である)
・一国一城の主になった気分になる(まぁこれは気分の問題)
働かなくても良い
多くの方が一番にイメージする魅力は「働かなくてもよい(不労所得が手に入る)」ということだと思います。これは半分正しくて、半分は間違いです。確かにキャッシュフローがしっかりと残る優良な物件を購入することができれば、投資家である大家さんがやることはほとんどないので、不労所得といえます。
しかし、キャッシュフローがしっかりと残る優良な物件を探し出すためには、大量に物件を見て探しまくるという行動が必要であり、その点においては労働をしているからです。キャッシュフローがしっかりと残る優良な物件は投資物件全体の1%も存在しないため、多くの場合においてすぐに売れてしまいます。ゆえに誰より早く動いて誰より早く融資を付けて購入することが重要となってきます。そのため、購入するまでは人一倍労働しなくてはならないからです。
そうは言うものの、株やFXであれば購入後も日々株価や外貨の推移を見ておかなくてはならないのに対して、不動産は買ってしまえば、後はほったらかしにしておいても大きな問題は起きないので、やはり働かなくてもよいといえるでしょう。
お金を借りて行える
「お金を借りて行える(元手が少なくてもできる)」というのも不動産の魅力です。投資は自己資金で行うのが一般的ですが、不動産投資では物件価格の1~2割の自己資金があれば、残りは融資を使うことができるからです。FXなどを除くと自己資金にレバレッジをかけられる投資というのは、不動産投資くらいのものでしょう。
また、不動産投資のレバレッジはFXのレバレッジに比べ安定的なのが良い点です。不動産投資のレバレッジは長期の事業性融資なので、月々の支払は固定されています。支払いが固定されているので問題なく経営できていれば安定します。
一方、FXのレバレッジはある日突然、通貨が大暴落するとロスカットで預けていた証拠金はすべて消え失せるため、あまり安定的なレバレッジとはいえないでしょう。
生命保険を解約できる
不動産投資ではアパートやマンションなどの物件を購入する際に、銀行が指定する団体信用生命保険(以降、団信)に加入することがあります。この団信は優れた保険で、本人が亡くなった場合や仕事ができないような障害を持ってしまった場合などに、物件の借金がゼロになるというものです。
あまり想像したいことではありませんが、万一自分になにか不幸な出来事があったとしても安心できます。残された家族は借金が完済されたアパートやマンションを手にすることができるため、そのまま保有して月々の家賃収入で生活することも、売却して大金を手に入れることも可能だからです。そのため、今家族のために入っている「生命保険を解約できる」のです。
税金が安くなる
高所得なサラリーマンは税金をたくさん納めていますが、不動産投資では減価償却費などを計上することで、税金を安くすることも可能です。減価償却費についてはまた別の機会に解説しますが、不動産投資家は息をするように減価償却費の使い方を身につけておかなければなりません。
動きが遅く安定している
不動産は「動かない資産」というように非常に動きが遅いです。動きというのは、売買スピードなどを意味しています。株やFXでは1秒ごとに価格が上下し、一瞬で大暴落してしまうこともありますが、不動産ではまずありえません。
不動産の売買は一般的には3カ月や6カ月、1年以上かかることもあり、非常に時間がかかります。逆説的ではありますが、そのため不動産は非常に動きが遅く安定しているのです。動きが遅いため、仮に暴落しはじめたとしても、逃げ出す余裕があるのです。
実際の土地・建物が存在する
それから不動産は実際の土地・建物が存在する実物資産です。企業が倒産するとただの紙切れになってしまう(すでにデータ化され紙すら存在しない)株に対し、実際にその場所に存在する土地・建物を購入するわけですから当然です。
実際にモノが存在するわけですから、少なくとも価値が0になることはないのです。ただし、もちろん都心の価値の高いエリアでキャッシュフローがプラスになる優良物件を購入していることが大前提です。
一国一城の主になった気分になる
これに加え、株式やFXのようにデータではなく土地・建物が存在するため、「一国一城の主になった気分になる」ことができるというのも、ある意味で不動産投資の醍醐味といえます。まぁ、これは気分の問題ではありますが、パソコン画面に映し出された株式やFXのチャートを見るよりも、自分のアパートやマンションを見るほうがモノを保有する欲求を満たすことができるのではないでしょうか。
このほかにも不動産投資にはさまざまな魅力が存在するわけですが、これらの魅力を手にすることができるのは、あくまで努力して成功した不動産投資家だけです。不動産投資も投資である以上、当然リスクが存在します。不動産業者の口車に乗せられてダメな物件を高値で買ってしまうなど、失敗した人はごまんといるでしょう。
不動産投資は他の投資に比べ金額が大きいため、失敗するとリカバリーするのが非常に困難です。そのために必要なリスクについて、またそのリスクを回避する方法については今後少しずつ解説していきたいと思います。
ということで、次回は不動産投資のリスクについて解説します。
※1:日本証券業協会による「顧客口座数」より
※2:統計局データより不動産賃貸を行っている116万世帯から、相続によるものを除いた