車にかかる年間費用100万円超…車を手放せばお金が貯まる
かかるお金を割合で考える。お金がたまる支出の黄金比率はこれ!
お金のことを考えるときに、もうひとつ大切なのは、自分の収入に対する割合で考えるということ。たとえば月12万円の家賃。手取り月収30万円の人には高すぎるけど、月収50万円の人には手ごろ。絶対金額でなく割合で考えることができるようになれば、お金のことはずいぶんうまくいくようになる。
貯まらない理由、使いすぎの項目を見つけるには、次の表を参考にしてもらうといい。これは拙著『20代のいま、やっておくべきお金のこと』(ダイヤモンド社)や、みずほ銀行のカップルのお金を応援するサイト「おうちのおかね」でも紹介していて、とても人気があるものだ。
手取り収入の10~15%を貯めていれば合格
上の表で車費5%としているのは、住居費と合わせて計30%までという意味。先のカップルは2人の収入の合計が月40万円なので、住居費と車費で年間144万円までのところ、168万円かかっていたので24万円のオーバー、買い替え費用まで含めると年約50万円オーバー。これが一番の原因だった。
ほかにも食費と生命保険料が目安をオーバー。車費を月2万円、食費を2万円、保険料を1万円カットすることで、現在の貯金ゼロから年間60万円の貯金ができる家計に変身できることがわかった。
実は手取り収入の10~15%をコンスタントに貯金できて、健康な生活を送っていれば、それ以外のお金の使い方はどうであってもいい。自分がいちばん満足できる割合、方法にすればいい。でも、趣味に使いすぎて食事がおろそかになったり、飲み会ばかりで肝臓を壊したりしてはいけない。健全に10%以上貯金を実現するには、上の割合が参考になる。ぜひ、自分のケースで計算してほしい。
車にかかるお金の減らし方 たとえばカーシェア
では、車にかかるお金の減らし方を具体的に考えてみよう。
もっとも簡単なのは手放すことだ。ずっと車のある生活をしてきた人には、車のない生活は想像できないかもしれない。でも、周りを見回せば、車なしで暮らしている人はたくさんいる。多少は不便になるが不可能じゃない。
車を手放して、必要なときにタクシー、レンタカー、カーシェアを使えば、年60万円かかっていたのを20万円くらいに減らすのは難しくない。
車なしで生活できる住まいへの引越しも、考えてみる。引越しに30万円かかっても、たぶん1年以内に元が取れ、5年、10年単位で考えると、数百万円の貯金が増える。
どうしても車が手放せないなら、維持費の少ない車への買い替えを検討する。一般に軽自動車へ買い換えれば、年20万円程度コストを減らせるといわれている。それ以外にも保険の見直し、ユーザー車検、無事故運転の心がけなど、あらゆるコスト減を心がけよう。
今回の例は車が原因だったけれど、この考え方はそれ以外の使い過ぎにも当てはまる。さあ、自分の無駄を見つけて、今年こそ貯金できる家計へ変身しよう。
はい、アルファアンドアソシエイツでは「貯金できない」悩みのファイナンシャルプランニング相談も承っています。お気軽にお問い合わせください。年50~100万円の貯金増も全然夢じゃありませんよ。
(文=中村芳子/アルファアンドアソシエイツ代表、ファイナンシャルプランナー)
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