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松崎のり子「誰が貯めに金は成る」

巨人と正反対…中日ドラゴンズは「商売ベタ」なのか?

文=松崎のり子/消費経済ジャーナリスト

 公式ショップでの価格をチェックしたところ、各球団でユニフォームのラインナップが異なっており、けっこうまちまちだ。プリントの簡易バージョンがある球団は手頃な価格だし、チーム名や背番号が刺繍という本格レプリカしか扱っていない球団もある。

 ひとまず、背番号入りの刺繍タイプ(オーダーやプレミアムではなくスタンダードなもの)で比較したところ、最高値はジャイアンツの1万800円。次いで、オリックスの9800円、ホークスの9400円と続く。しかし、たかがユニフォームに1万円前後も払うのはなかなかしんどい。12球団で入場者数ナンバーワンなのにユニフォームの値段もナンバーワンとは、なんと強気な球団なのか、ジャイアンツ。

 逆に安いのは、7400円のドラゴンズ、7560円のタイガース、7530円のファイターズ。高額球団と比べて約2000円の差は大きい。ただし、背番号なしバージョンではさらに安くなり、5000円台という球団もある。

ファンクラブ特典でユニフォームはもらえる?

 各球団のファンクラブに申し込むと、特典としてユニフォームがもらえることもある。納める会費によってステージが変わり、会費1万円以上のクラスならユニフォームがつく(もしくは特典から選べる)という球団もあるが、それはまぁ当然だろうということで、こちらもスタンダードなクラスで比較した。

 まだ19年度の募集をスタートさせていない球団もあるが、実はファンクラブ会費はけっこう値上がりしていた。諸般の事情、特に配送費の上昇が響いているらしい。そのなかで、3000円台の手頃な会費でもユニフォームがもらえるのは、ライオンズ3500円、カープ3500円、ホークス3780円だった。

 逆に、19年度からグッズ特典を排して会費を下げた新しいクラスをつくったのがタイガース。従来のレギュラープランを3900円と値上げし、その代わりに2700円のライトプランを新設。手頃な価格にした代わりに入会記念品をなくした。タイガースは通常会員ならイエロージャージ(簡易版ユニフォーム)を入会特典から選べるのだが、もうグッズは不要という長年の継続会員もいるのだろう。

 なお、ジャイアンツは4800円と他球団より会費が高めだが、ユニフォーム特典はない。ドラゴンズは19年度から4100円に値上げしたが、ユニフォームはもらえる。やはり、ここでもジャイアンツは強気の商売を展開していた(ただし、ジャイアンツの特典は18年時点。19年度は新ファンクラブとなる予定なので、ひょっとして……?)。

松崎のり子/消費経済ジャーナリスト

松崎のり子/消費経済ジャーナリスト

消費経済ジャーナリスト。生活情報誌等の雑誌編集者として20年以上、マネー記事を担当。「貯め上手な人」「貯められない人」の家計とライフスタイルを取材・分析した経験から、貯蓄成功のポイントは貯め方よりお金の使い方にあるとの視点で、貯蓄・節約アドバイスを行う。また、節約愛好家「激★やす子」のペンネームでも活躍中。著書に『お金の常識が変わる 貯まる技術』(総合法令出版)。
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