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ポイントカード、人気の謎~ビール1ダース、1本オマケと1割引きはどちらが得?

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ポイントカード、人気の謎~ビール1ダース、1本オマケと1割引きはどちらが得?の画像1「Thinkstock」より
 同じ商品が1000円と1500円で売られていれば、1000円で売っている店を選ぶだろう。誰だって安く買えるほうがいいに決まっている。このように明らかに値段が違っているときには、比較がしやすい。

 では、次のような場合にはどちらを選ぶだろうか?

 A「ビールを1ダース買うと、1本オマケがついてくる」

 B「ビール1ダースを1割引きにする」

 人は値ごろ感を感じるほうに、より強く惹かれる傾向がある。値ごろ感はお得感と言い換えてもいい。自分が払う費用に対して、「満足した」「得をした」と思える度合いが強まるほど、値ごろ感も高まるのである。

 オマケも割引きも、消費者の値ごろ感をくすぐる手段だ。ただし、方向性は正反対だといえる。オマケは費用を同じにしたままプラスαの価値を付加する方法で、割引きは費用を抑えて同じクオリティのサービスを提供する方法なのである。

 どちらに値ごろ感を感じるかは人それぞれだろうが、前述した例については、簡単な計算で得するほうを見極められる。

●計算すれば一目瞭然

 わかりやすいように、ビール1本を100円と仮定して計算してみよう。1ダース12本の代金は1200円。Aは13本×100円=1300円のものを1200円で買えることになる。この場合、割引率は7.7%。Bは1割引なので、割引率は10%。金額にすれば120円だ。

 オマケと割引きでは一瞬迷ってしまうかもしれないが、1本のオマケより1割引のほうが得する計算になるのである。

 もっとも、この例のように同じ商品がオマケなら計算しやすいものの、キャラクターグッズやグラスといった品物がオマケについているときには判断が難しい。オマケが非常に気に入ったものであれば満足感は高まる一方、オマケになんの魅力も感じない人は、まったくお得感を覚えないからだ。このあたりは個人の好みに合わせて選ぶしかない。

 ちなみに、ポイントカードの類に人気が集まるのは、オマケと割引きの両方の魅力を備えているからだろう。ポイントというオマケがついてくるうえ、そのポイントがあとで割引きに使えるためである。

 とにかく、オマケに釣られる前に、ちょっと計算したほうがお得になるケースは少なくないといえるだろう。
(文=長尾義弘/フィナンシャル・プランナー)

BusinessJournal編集部

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