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シャンプーや化粧品は肌荒れの元凶?パンケーキや揚げ物食べるとシミやたるみ?

文=尾藤克之/ジャーナリスト・経営コンサルタント
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 そこで私は固形石けんでの洗髪を勧めています。無添加で発泡剤が添加されていないものが好ましいです。石けん洗髪を始めて1カ月ほどは、べとべとして頭皮のにおいが気になるかもしれません。なぜなら、シャンプー洗髪を続けてきた頭皮は、毎回必要な皮脂まで流されていたため、流れた分を補うために皮脂を出す力が強まっているのです。従ってしばらくは皮脂が過剰に分泌され続けます。しかし、石けん洗髪を続けていると、皮脂を分泌する力が弱まり、べたつきも臭いもなくなってきます。さらに、皮脂の分泌量が減るので毛穴が詰まりにくくなり、髪の毛にハリやコシが出てきます。

 リンスは薬局・薬店で売られているクエン酸を使用します。クエン酸はお肌に傷がある時にはヒリヒリしますが、害はありません。ヒリヒリが気になる方は洗面器1杯分のぬるま湯にクエン酸をティースプーン2杯ほど溶かして使用してください。

–化粧水は、どのようなものを使えばよいでしょうか?

菅原 いま、自然化粧品がはやっていますが、私は化粧水を自分でつくっています。つくり方は簡単です。水にグリセリンを溶くだけで化粧水ができあがります。お肌は弱酸性にすることで健康が保たれるので、クエン酸を加えて弱酸性にするとなおよいでしょう。

 まず、水は精製水を使用することが好ましいですが、浄水器を通した水道水でも十分です。決してアルカリイオン水や酸性水は使わないでください。保湿力が足りないと感じるようであれば、ヒアルロン酸を加えます。このようにしてつくった化粧水は、1週間以内に使い切ってください。日数がたつと雑菌が繁殖するからです。

●調理法で肌が変わる?

–本書の中で、食生活が美容に与える影響は大きいと書かれていますが、具体的に教えてください。

菅原 良い食べ物が美肌をつくります。腸には1000種類、1000兆個の腸内細菌がすんでいます。大きく善玉菌と悪玉菌、そしてどちらにもなり得る日和見菌に分類でき、健康的な人は善玉菌3割、悪玉菌1割、日和見菌6割の腸内バランスです。腸内細菌が消化活動を補助しますので、腸内細菌のバランスが崩れると正しい栄養吸収が損なわれます。肌荒れに悩む人の多くは、悪玉菌の比率が高い傾向にあります。

 食べすぎ、飲みすぎはもってのほかですが、甘いものが好きな人の腸は正常な栄養吸収が阻害されます。糖分の取りすぎは活性酸素を発生させて、シミやシワをつくる原因になります。あまり知られていませんが、体内に入る前に糖化している食物も避けなくてはいけません。例えば、パンケーキ、トンカツの衣、ポテトチップスなどのおいしそうに見える焼き色は、食べ物のたんぱく質と糖質が加熱され糖化した色です。糖化はシミやたるみの元になります。糖化した食品が体内に入ると、分解しきれずに残った糖化物質が腸から吸収され、全身に広がります。

–同じ食材でも調理の仕方で違いはありますか?

菅原 食品の調理法で最も良いのは、加熱せず、生で酵素を取り入れることです。次に蒸す、茹でる、煮る方法が挙げられます。焼く、炒める、揚げるといった調理法は、糖化物質をつくることになります。

–ほかにも、普段の生活で気をつけるべき点があれば教えてください。

菅原 見落としがちなのが、睡眠の効能です。良質な睡眠は、栄養と同じくらい大切です。特に「睡眠のゴールデンタイム」といわれる午後10時から午前2時は、美肌のためにも健康のためにも寝ていたほうがよい時間帯です。同じ睡眠時間でも、このゴールデンタイムに寝るか寝ないかは大きな違いになります。寝る前には刺激物の摂取を避け、軽いストレッチやヨガなどでリラックスしてから、自分に合った寝具で寝るように心がけましょう。

—ありがとうございました。

 市販されている化粧品には、使い勝手を良くしたり長持ちさせるために、肌に悪影響を与える成分が多く加えられています。食事、睡眠を見直すことで健康を保ち、シャンプーや化粧品などの市販品を使わなければ、自然と肌はきれいになっていくでしょう。
(文=尾藤克之/ジャーナリスト・経営コンサルタント)

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