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新生銀行の惨状…ジリ貧続き公的資金完済のメド立たず、足下見られ無駄な買収か

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新生銀行本店(「Wikipedia」より/Ysktkhs)
 米ゼネラル・エレクトリック(GE)日本法人のリース事業の売却先が、三井住友フィナンシャルグループ(FG)傘下の三井住友ファイナンス&リース(F&L)と新生銀行に絞られた。月内にも両社は最終オファーを出し、年内に売却先が決まる見込みだ。銀行グループ各社は本業の貸出が金利競争の激化で利ざやが低下しており、相対的に収益性の高いリース事業は魅力的だ。一方でGEのしたたかな戦略も見え隠れしており、日本企業の高値づかみのリスクを懸念する声もある。

 GEのリース事業が売りに出されるとの観測が市場で広まった今春、メガバンクは一様に関心を示した。あるメガバンク関係者は、「リースは売りに出る案件が少ない。間違いなく争奪戦になる」と断言した。

 実際、9月初旬の一次入札には3メガバンクの関連リース会社やリース最大手のオリックスなど6社が入札した。一次を通過した4社を対象に11月初旬に二次入札を締め切ったが、当初の争奪戦の様相は薄れ、応札企業の中にも温度差が見えてきた。

 入札した各社が欲しかったのは自動車リース事業。一方、GEはコンピュータなどオフィス機器や建設機械、産業機械設備、医療機器など一括での買い取りを求め続けた。

 二次に残りながらも、三菱UFJ・FG傘下の三菱UFJリースは自動車リース事業にだけ値をつけて入札したもようだ。GE側の希望を把握しつつも、いくらソロバンをはじいたところで自動車事業以外は収益が厳しいと判断したのだろう。

 情報開示も壁になった。ある金融機関の幹部は、「正直、こちらが欲しい情報を開示してくれない。例えは悪いが、取引先に筋が悪い企業が入っているかどうかも十分に把握できない」と苦言を呈した。また、みずほFG系列会社の東京センチュリーリースは、一時入札を通過したが、情報開示の不十分さを理由に二次には応札しなかったという。

三井住友F&Lと新生銀行が落札したいワケとは

 こうした中、強気の応札を続けるのが三井住友F&Lと新生銀行だが、いずれも譲れない事情を抱える。

 あるメガバンク幹部は「三井住友FGは元々、収益性が高ければイケイケで買収する企業体質なので、不思議なことではない」と指摘する。ただ、「銀行の本業の儲けを示す実質業務純利益で、2016年3月期にみずほFGに抜かれる可能性も出てきている。グループ全体の成長を維持するためにもリース事業は絶対に手に入れたいはず」と内情を推測する。