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トヨタレクサス、なぜ表参道でカフェを開いている?カスタマージャーニーの時代

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INTERSECT BY LEXUS HP」より

カルビーの『フルグラ』が、商品内容を変えずに売り上げを4倍に伸ばした」
全日空が、自社インターネット経由でのチケット販売を増やした」

 これらはどれも、企業が真摯に「顧客との関係」を見直す取り組みを行った結果だが、その成功の理由を読み解くと、「カスタマージャーニー」という概念に忠実に基づいていたことが浮かび上がってくる。

 カスタマージャーニーとはここ数年、企業と顧客の関係を考える上で重要なキーワードとなりつつあり、マーケティングに携わるビジネスパーソン以外でも耳にする機会が増えているが、その内容を十分に理解していない向きも多いのではないだろうか。

 そこで今回、豊富な企業事例を紹介しつつ、その基本と実践法を解説した『The Customer Journey 「選ばれるブランド」になるマーケティングの新技法を大解説』の著者で、セールスフォース・ドットコムのマーケティングディレクター、加藤希尊氏に話を聞いた。

『The Customer Journey 「選ばれるブランド」になるマーケティングの新技法を大解説』(加藤希尊/宣伝会議)
――まず、「カスタマージャーニー」の定義を教えてください。

加藤希尊氏(以下、加藤) カスタマージャーニーという言葉は、10年ぐらい前から使われています。企業がお客様に対して商品を販売する時に、店舗やインターネットなどいろいろなチャネルで情報を発信していますが、それをどういうタイミングで見て購入するかは、お客様次第です。企業が設けている接点を、お客様が行き来する一連の流れを旅に見立てて、カスタマージャーニーと定義しています。

 ジャーニーは「旅」ですが、カスタマージャーニーの指すそれは、少し長い旅です。例えば、百貨店の丸井で売られているユナイテッドアローズの服が欲しいと思うタイミングがあります。「そろそろ夏が近づいてきたので軽めのジャケットが欲しい」というタイミングで、スマホで情報をチェックするなど、ある程度の知識を得た上で店に行ってジャケットを試着。購入した後はコーディネートを楽しみ、クリーニングに出す頃には、また冬の新しい服が欲しくなってきます。

 こうした一連の長い旅のなかで、お客様が企業の設けているさまざまな接点を行き来することをカスタマージャーニーと定義しています。したがって、企業によってカスタマージャーニーは違いますし、お客様によっても違います。