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SNSでの自慢投稿は「承認欲求のしもべ」!? 日常の中から哲学を学ぶ

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※画像:『(推定3000歳の)ゾンビの哲学に救われた僕(底辺)は、クソッタレな世界をもう一度、生きることにした。』(さくら剛著、ライツ社刊)

 新年度が始まって、早一か月。ゴールデンウィークも終わり、気分がまったく乗ってこない五月病のような症状を感じている人も少なくないだろう。

 また、会社の休み明けの業務だけではなく、人間関係、恋愛や結婚などといったプライベートの問題など考えなくてはいけないことは膨大だ。

 そんなとき、『(推定3000歳の)ゾンビの哲学に救われた僕(底辺)は、クソッタレな世界をもう一度、生きることにした。』(さくら剛著、ライツ社刊)を読むと良いかもしれない。本書は日常の悩みを忘れて「哲学」という大きなテーマに思いを寄せて一休みできる一冊だ。

 本書は、バイトと家を行き来する日々で、唯一の楽しみがSNSで「いいね!」をもらうことというネガティブな青年・ひろが、偶然、哲学を説くゾンビ先生に出会い、哲学について学ぶことになるストーリー形式で話が進む。ゾンビ先生はありとあらゆる例えを使って、先人の哲学者たちの考えを噛み砕いて説明してくれる。そして、読者が疑問に思うようなことについてはひろがしっかりとゾンビに聞いてくれる。

 では、哲学とは一体なんなのだろう。本書から「なるほど」と思わせる個所をいくつか抜き出してご紹介しよう。

■哲学とは「AKB48」である!?

 物理や化学、数学も最初は哲学だったということを知っているだろうか。哲学のはじまりは「自然哲学」であり、「人間が探求しようとすること」はなにもかもが哲学だった。そこから物体の運動法則や動植物の生態や政治のあり方といったそれぞれの分野が、個別に十分に役立つ知識であると認められると、その分野は哲学から独立して新しい学問になっていた。

 これをゾンビ先生はAKB48に例えて、「AKB本体を哲学とするならば、卒業した敦子ちゃんは物理学、優子ちゃんは生物学、たかみなが数学ならシノマリは心理学、ともちんは化学で『にゃんにゃん仮面』ことこじはるは政治学だと考えればよかろう」と語る。そう考えると、哲学の本当の姿が見えてくるのではないか。

■名前を与えることで、はじめて存在するようになる

 突然だが、なぜ私たちは「ハムスター」を「ハムスター」と認識できるのか。それは「ハムスター」という名前がつけられているからだ。実際「ハムスター」という名前を知らない人にとっては「ネズミ」に見えるかもしれない。

 普通なら、実体そのものが先にあって、それに名前がつけられたのだと考えてしまうかもしれない。ところが実際には「名前があるから実体になる」のである。フランスの哲学者であるソシュールは、「言葉とは、際のシステムである」と定義した。言葉は、「あるもの」や「ある状態」を、他のものと区別するために存在するのである。

 「ハムスター」という言葉があるから、ネズミとハムスターは区別できるのである。

■SNSでの自慢投稿は、「承認欲求」のしもべ!?

 こんなことはないだろうか。SNSで「いいね!」が欲しいがために、おしゃれスポットに足を運んで写真をアップ。反応をもらえないとがっかりしてしまう。

 そんな状態のあなたは、「承認欲求」のしもべになっていると言えるかもしれない。

 誰もが持っている承認欲求。しかし、SNSでの投稿を行うことで承認を得ようとすることは「自ら発信する」ことで承認を得ようとするということであり、ゾンビ先生はこれを「実態以上に自分を大きく描くことで他者からの承認を得ようとする愚行」と批判する。

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