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永田町の「謎」 現役議員秘書がぶっちゃける国会ウラ情報

首相官邸、佐川氏逮捕を期待か…証人喚問で改ざん関与否定→衆院解散シナリオくすぶる

文=神澤志万/国会議員秘書
首相官邸、佐川氏逮捕を期待か…証人喚問で改ざん関与否定→衆院解散シナリオくすぶるの画像1安倍晋三首相(左)と麻生太郎財務大臣(右)(写真:日刊現代/アフロ)

 国会議員秘書歴20年以上の神澤志万です。

 3月27日に、前国税庁長官で財務省理財局長を務めた佐川宣寿さんが、衆参両院の予算委員会の証人喚問に招致されることが決まりました。検察関係者によると、森友学園の問題に関して、大阪地方検察庁は次の3つの罪名を想定して捜査を進めているようです。

・公文書を一部削除したという「公用文書等毀棄罪」(懲役3月以上7年以下)

・作成権限がないのに公文書を変造したという「公文書偽造等罪」(懲役1年以上10年以下)

・公文書に嘘の内容を書いたという「虚偽公文書作成罪」(懲役1年以上10年以下)

 もっとも、佐川さんが実際に削除や変造をした可能性は低いので、共謀共同正犯の可能性が問われることになるでしょう。いきなり逮捕には至らず、まずは“実行犯”を先に逮捕し、その人の供述を基に佐川さんを逮捕する……という流れも想像できます。そして、「それが官邸がひそかに願っている流れだろう」というのが、国会議員秘書たちの見方です。

 もしかしたら、自殺した近畿財務局の職員の方も、そうした身の危険を感じていたのかもしれません。財務省内には、ほかにも連絡が取れなくなっている職員がいるとも聞いているので心配です。

 しかし、国に仕える立場であれば、決して死を選ばず、すべてを明らかにしてほしいと思います。自分の仕事に誇りを持ち、使命を果たしてください。

そもそも、森友問題の“主人公”は籠池被告

 報道が過熱して事実関係が見えにくくなっているので、森友学園をめぐる問題を整理しておきましょう。

 大前提として、森友学園前理事長の籠池泰典被告が“主人公”だということを忘れてはいけません。籠池被告は、長年にわたり「運営費」として政府から補助金を不正に受け取っていました。もちろん、その原資は税金です。

 その籠池被告が、大阪府豊中市内の土地に目をつけて「どうしても、この土地で小学校を運営したい」と思ったのが事の発端です。籠池被告は、土地を購入するために使えるコネをすべて使い、多数の議員に陳情し、挙げ句の果てに首相夫人である安倍昭恵氏まで利用しました。

 籠池被告はまだ被疑者の段階ですが、客観的事実として、改ざん前の決裁文書には昭恵氏のほかに複数の政治家の名前があります。通常の陳情では、こんなに多くの議員にお願いをすることはありません。籠池被告は、ただ「自分はたくさんの政治家と知り合いだ」ということを伝えて、虚勢を張りたかっただけなのかもしれません。

 一般的に、国有地売却の手続きについて国民から問い合わせがあれば議員は対応するので、複数の議員の名前を出すこと自体は難しいことではありません。しかし、籠池被告が理事長を務めていた別施設の公式サイトにあった「天皇陛下のご来臨」というのは、さすがにあやしいと思います。施設の信用を高めたい一心から記載してしまったのでしょうか。

 また、テレビなどで繰り返し報道された「昭恵氏に100万円を返しに来た」と札束を振りかざすパフォーマンスも、インパクトが強すぎました。

『国会女子の忖度日記:議員秘書は、今日もイバラの道をゆく』 あの自民党女性議員の「このハゲーーッ!!」どころじゃない。ブラック企業も驚く労働環境にいる国会議員秘書の叫びを聞いて下さい。議員の傲慢、セクハラ、後援者の仰天陳情、議員のスキャンダル潰し、命懸けの選挙の裏、お局秘書のイジメ……知られざる仕事内容から苦境の数々まで20年以上永田町で働く現役女性政策秘書が書きました。人間関係の厳戒地帯で生き抜いてきた処世術は一般にも使えるはず。全編4コマまんが付き、辛さがよくわかります。 amazon_associate_logo.jpg

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