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住宅ジャーナリスト・山下和之の目

迫る消費再増税で住宅購入額が百万円以上増も!来年秋に壊滅的な住宅不況が襲う恐れ

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 果たして3000万円も親などから貰える人がどれくらいいるのか。ある程度いたとしても、それほどの余裕のある家族が税制面で有利だからと、焦って動くようなことがあるのでしょうか。たしかに消費税10%が適用されるケースでも、17年10月からは非課税枠が3000万円から1500万円に減少するのですが、そんなことにはアタフタしないように思います。それがお金持ちのお金持ちたる所以でしょう。


16年度税制改正にも目玉施策は見当たらない


 そこで、16年度の税制改正、17年度の予算、そして16年度の補正予算などで新たな施策が打ち出されるのではないかと期待してきたのですが、残念ながら今のところめぼしい情報はありません。

 たとえば、16年度の税制大綱の住宅関連施策としては大半が15年度で期限切れになる軽減特例の2年間の延長策で、新しく創設されるものとしては、わずかに三世代同居のためのリフォームへの所得税控除、そして空家対策のためのリフォームや解体費用の所得税控除などを挙げることができます。

 しかし、それが住宅市場に与えるインパクトはどうでしょうか。まったくとはいいませんが、さほど期待できません。たとえば、三世代同居のための所得税控除は、今の住まいにキッチン・トイレ・バス・玄関を増設したりして二世帯住宅にする場合、最高5年間で62.5万円が所得税から控除されます。リフォーム市場に多少の影響を与える程度で、住宅市場全体を活性化させるほどのインパクトはありません。

 本来なら、本連載前回記事でお伝えしたように、住宅の消費税を非課税にする、あるいは軽減税率の対象にするといった思い切った施策が欠かせません。今すぐには無理なら、せめてすまい給付金のレベルを数十万円単位ではなく、三桁まで引き上げるなどの対策が必要です。

 それがない限り、16年秋以降住宅業界は再び苦境に陥り、日本経済全体の足を引っ張る要因になりかねません。
(文=山下和之/住宅ジャーナリスト)

●山下和之(やました・かずゆき)
住宅ジャーナリスト。各種新聞・雑誌、ポータルサイトなどの取材・原稿制作のほか、単行本執筆、各種セミナー講師、メディア出演など多方面に活動。「山下和之のよい家選び」(http://yoiie1.sblo.jp/)も好評。主な著書に『よくわかる不動産業界』(日本実業出版社)、『マイホーム購入トクする資金プランと税金対策』(学研パブリッシング)など。

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