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松崎のり子「誰が貯めに金は成る」

確定申告でサラリーマンも払った税金が戻ってくる!「普通の人」の所得税率は20%!

文=松崎のり子/消費経済ジャーナリスト
確定申告でサラリーマンも払った税金が戻ってくる!「普通の人」の所得税率は20%!の画像1「Thinkstock」より

 確定申告のシーズンがやってきた。税金を天引きされている会社員にとっては、「毎年、タレントが『申告しましょう』とCMで呼びかけているイベントだよな」程度に思うことだろう。

 しかし、税制に関心を持つことは生活防衛にもつながる。もっと下世話に言えば、たとえ会社員でも、払う税金をより少なくできれば、その分給料を目減りさせずに済むのだ。確定申告はそのためにも有効な手段だと言えば、関心が湧くだろうか。

 確定申告の目的は、ざっくり言えば、税金がかかるもとになる1年間の所得を「申告」し、納める所得税を「確定」するというものだ。会社員の場合は、勤務先が見込みで税金を毎月の給与から天引きし、さらに「年末調整」の際に税額を計算し直して、払い過ぎた分は戻してくれる。

 しかし、たとえば年の途中で会社を辞め、その後再就職していない場合は、それまで天引きされていた税金を納め過ぎている可能性が高いため、確定申告をすれば税金が戻る可能性がある。

 特に、面倒くさくて生命保険会社から届いた「生命保険料控除証明書」を勤務先に提出しなかった人、年間の医療費が10万円以上かかっている人は、きちんと確定申告をしたほうがいい。

 さらに、ふるさと納税を6カ所以上の団体に行った人、5団体以下でも医療費控除などをする予定があれば、あわせて申告が必要だ。なお、ふるさと納税のワンストップ特例制度を利用して確定申告不要の手続きをしたつもりでも、うっかり自治体に「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」を出し忘れていると、やはり自分で申告しないと節税の恩恵を受けることはできない。

確定申告で所得税が安くなると住民税も減る

 これらの申告をする目的は、税金がかかるもととなる課税所得を少なくできるからだ。所得税の額は、所得に税率をかけて計算される。つまり、所得が少なければ少ないほど税率が低くなり、税金も減るわけだ。

 この所得は、年間の収入(いわゆる「税込み年収」)から「控除」と呼ばれるお金を引いて決まる。「控除」と名のつくお金をたくさん引くことができれば、所得を少なくすることができ、結果的に税金も安くなるというわけだ。

 このように、確定申告をすると所得税の額が決まり、さらに住民税の額も決まる。その結果、納め過ぎていれば、所得税からは還付金が戻り、住民税も計算し直されて少なくなるわけだ。ご存じのように、会社員の場合は住民税は毎月の給与から天引きされている。住民税が減るということは毎月の手取りが増えるわけで、少額でも減る可能性があるなら、きちんと確定申告を行ったほうがいいだろう。

松崎のり子/消費経済ジャーナリスト

松崎のり子/消費経済ジャーナリスト

消費経済ジャーナリスト。生活情報誌等の雑誌編集者として20年以上、マネー記事を担当。「貯め上手な人」「貯められない人」の家計とライフスタイルを取材・分析した経験から、貯蓄成功のポイントは貯め方よりお金の使い方にあるとの視点で、貯蓄・節約アドバイスを行う。また、節約愛好家「激★やす子」のペンネームでも活躍中。著書に『お金の常識が変わる 貯まる技術』(総合法令出版)。
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