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安倍政権、「水道民営化」強行で国民の命を危険に…海外では料金高騰や水質悪化で死者も

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安倍晋三首相(写真:日刊現代/アフロ)
 

 27日、入管法改正案が衆議院を通過したことをめぐり、与党の手法が強引だとして批判が集まるなか、別の法案審議が注目を浴びつつある。

 22日、水道法改正案が参院厚生労働委員会で審議入りした。7月の通常国会で衆院を通過し継続審議となっていたものだが、野党やメディアは“水道民営化法”と呼び厳しく批判している。

 改正案のポイントは、「広域連携を進める都道府県の努力義務」「水道事業者の施設の維持・修繕義務」「施設を自治体が保有しつつ民間事業者が運営するコンセッション方式の導入」だが、海外では水道運営の民営化後に料金が3~5倍に高騰したり、水質悪化で死者が出る事件も起こり、民営化後に再公営化する事例が多発。そのため、「水道民営化は世界の流れに逆行する」との批判が高まっている。

 当サイトは、8月14日付記事『審議わずか8時間で水道民営化法案が衆院通過…海外では料金3倍に高騰や25万人コレラ感染事件も』(荻原博子/経済ジャーナリスト)で水道民営化の危険性を報じていたが、今回、改めて同記事を再掲する。

---以下、再掲---

 FIFAワールドカップ(W杯)で日本代表がベルギー代表に敗退した翌々日の7月5日、水道民営化を含む「水道法改正案」が衆議院で可決されました。水道は生活インフラの要であり、私たちの命にもかかわるものですが、審議時間はわずか8時間足らずでした。


 しかも、当時はW杯のほかに、西日本豪雨、オウム真理教元代表の松本智津夫死刑囚らの死刑執行などの大きなニュースが立て続けにあったため、メディアでクローズアップされることもほとんどありませんでした。

 結局、7月22日の閉会までには、自民党が是が非でも通したかった参議院の「6議席増法案」と、参議院議員選挙が近づくと公明党が賛成しにくくなる「統合型リゾート(IR)実施法案」(カジノ法案)を優先したために成立せず、水道法改正案は秋の臨時国会で再び審議される見通しです。この法案の改正ポイントは、次の5つになります。

1.関係者の責任の明確化
2.広域連携の推進
3.適切な資産管理の推進
4.官民連携の推進
5.指定給水装置工事業者制度の改善

 人口減少で水そのものの需要が減っているなか、水道施設が老朽化しているのに修理保全する人材も財政基盤も脆弱になりつつあるため、それらを強化しようという内容です。水道法の大きな改正が国会で審議されるのは16年ぶりで、「時代に合ったものにしよう」という趣旨はわかります。

 ただ、問題は、基本的に「自治体が広く連携し助け合って水道を維持していこう」という趣旨の中に、4の「官民連携の推進」をスルリと滑り込ませているところです。そして、そこには「コンセッション方式」を導入することが明記されています。

「官民連携」とは異なる「コンセッション方式」


 コンセッション方式とは耳慣れない言葉だと思いますが、高速道路、空港、上下水道などの利用料を徴収する公共施設などで、施設の所有権は公的機関に残しながらも、運営は“民間事業者”に任せるというものです。

 この方式では、「運営権」を民間に売却できるので、その代金で自治体の赤字を減らすことが可能となります。また、採算意識を持った民間事業者が独自の経営スタイルで運営するため、自治体が運営のリスクを抱え込まなくても済むことになります。

 もちろん、民間事業者が背負いきれないリスクを負った場合には公的資金が投入されるケースも想定されますが、それはよほどの場合ということになるでしょう。

 この方式では、民間事業者は、自分たちの工夫で料金徴収を伴う公共施設の運営を行うことができます。つまり、それまでのように一部の事業を請け負う下請けのような立場ではなく、公共事業の運営に主体的に参加できるということです。また、民間事業者は運営権を持つことができるので、この運営権を担保に金融機関から資金調達をすることもできるようになります。

 コンセッション方式は、よく言われる「官民連携」とは異なります。もっとも大きな違いは、官民連携では“官”が経営主体になっているのに対して、コンセッション方式では“民間事業者”が経営主体になることです。最終的な責任を民間事業者が負うため、重要な方針、計画、施策の決定権は民間事業者が持ちます。

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