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「相馬勝の国際情勢インテリジェンス」

韓国、レーダー照射事件で日本と米国の「潜在敵国」化も…3国軍事協力体制が崩壊か

文=相馬勝/ジャーナリスト

 韓国の大法院(最高裁判所)は10月30日、新日鉄住金に戦時中の韓国人徴用工4人に対し賠償金を支払うよう言い渡した。この判決は1965年の日韓国交正常化の際、日韓基本条約とともに結んだ日韓請求権協定を完全に踏みにじるものだ。さらに、その翌月には朴槿恵政権と日本政府が1月に設立した慰安婦財団の解散が決まるなど、文政権は反日攻勢をかけているとしか思えない。

 そして、年の瀬も押し迫ったここにきて、今回のレーダー照射問題である。中国の場合、見方によっては、日本にとって「潜在敵国」といってもよいのだが、韓国は米国とともに、北東アジアの安全保障体制を左右ほどの同盟国という位置づけだ。とはいえ、こうもトラブルが発生すると、日本にとって韓国も中国同様、「潜在敵国」と位置付けてもおかしくない存在になりつつあるというのは言い過ぎだろうか。

 実は米国内にも、韓国の文政権は北朝鮮との融和を最優先し、北東アジアをめぐる既存の安全保障体制を危うくしているとの危機感が強まりつつあるようだ。今年9月の韓国と北朝鮮の南北首脳会談で、文大統領が米側の了承を得ずに南北軍事境界線の上空を飛行禁止区域に設定するなど、勝手に軍事協定を結んだことについて、ポンペオ米長官が韓国の康京和外交長官を電話で怒鳴りつけたとの報道がある。

 トランプ政権には、米朝首脳会談で合意した北朝鮮の非核化政策が、文政権の対北融和策によって台なしにされかねないとの危機感が強く、文政権への強い不信や批判が拭い切れなくなっているというのだ。日本でも徴用工判決や慰安婦財団解散決定、さらに今回のレーダー照射問題で文政権への不信感が根強くなっている。

 さらに、ここにきて日米韓の軍事協力関係を支え続けてきたマティス米国防長官が年内で辞任するとも伝えられており、軍事面での3国協調関係は崩壊寸前といっても過言ではない。日本にとって、韓国は下手に「味方」だと思うから、「裏切られた」との失望感や怒りが沸くのであって、中国同様、いつ日本と敵対してもおかしくないという「潜在敵国」と認識すれば、下手な期待を抱かない分、韓国への対処の仕方も素早く楽になるのではないか。
(文=相馬勝/ジャーナリスト)

相馬勝/ジャーナリスト

相馬勝/ジャーナリスト

1956年、青森県生まれ。東京外国語大学中国学科卒業。産経新聞外信部記者、次長、香港支局長、米ジョージワシントン大学東アジア研究所でフルブライト研究員、米ハーバード大学でニーマン特別ジャーナリズム研究員を経て、2010年6月末で産経新聞社を退社し現在ジャーナリスト。著書は「中国共産党に消された人々」(小学館刊=小学館ノンフィクション大賞優秀賞受賞作品)、「中国軍300万人次の戦争」(講談社)、「ハーバード大学で日本はこう教えられている」(新潮社刊)、「習近平の『反日計画』―中国『機密文書』に記された危険な野望」(小学館刊)など多数。

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