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伊調も敗北…東京五輪メダル量産確実のレスリング、代表争いで大番狂わせの大混戦!

文・写真=粟野仁雄/ジャーナリスト
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リオ五輪同様の土壇場逆転をした土性沙羅

 

 東京五輪でのメダル量産が期待される女子レスリング。今、その代表争いが佳境だ。

 まず代表になる条件を説明しよう。男女ともに、9月の世界選手権(カザフスタン)で3位以内に入れば内定だ。その世界選手権の代表は、昨年12月の天皇杯全日本選手権と、この6月に開かれた明治杯全日本レスリング選抜選手権を連覇すれば決まり。しかし、割れれば優勝者同士のプレーオフが7月6日に埼玉県和光市で行われる。代表が世界選手権で4位か5位の場合、今年12月の天皇杯で優勝すれば決まり。別の選手が優勝すればプレーオフ。さらに世界選手権で国別枠も取れない6位以下だった場合、五輪アジア予選からの出直しになる。

 選抜選手権の結果、7月6日のプレーオフでの再戦は男女計6階級と決まった。一番の注目だった五輪4連覇の伊調馨(35)=ALSOK=とリオ五輪金で世界選手権2連覇の川井梨紗子(24)=ジャパンビバレッジ=の決勝は川井が勝ち、プレーオフに持ち越された。

 天皇杯の決勝では残り10秒にバックを取られて伊調に逆転負けしていた川井は崖っ淵だった。レジェンドを怖がって攻めなかったことの反省から「今回は後悔したくなかった」と積極的に攻め、前半に5-0とリードした。終了前は逃げ姿勢になる悪い癖が出てポイントを取られるなど伊調に追い上げられたが、6-4で逃げ切った。

 この大会、伊調は準決勝で至学館大学後輩の南條早映(19)=至学館大=にリードされたが、終了間際にポイントを上げて追いつき同点とした。この場合、最後に追いついたほうの勝利となる規定だ。ただ、筆者にはポイントになる形には見えなかった。

明暗分かれた土性と登坂

 リオ五輪の金メダリストで、明暗が分かれたのは、68キロ級の土性沙羅(24)=東新住建=と登坂絵莉(25)=東新住建=である。土性は選抜選手権の決勝で古市雅子(22)=自衛隊体育学校=に2-3でリードされたまま、残り30秒を切る。絶体絶命となったが、残り12秒、相手の不用意なタックルを透かして背中側に回り込み、2ポイントを上げて、逆転した。中腰でガッツポーズをした土性は、昨年の天皇杯で優勝しているため、早々とカザフスタン行きが決まった。リオ五輪の決勝では残り35秒から大逆転した「根性の女」も五輪後、肩を痛めて手術するなど辛かっただけに「リオの時も負けていて最後に気持ちで取れた。絶対自分が取るという強い気持ちだった」と微笑んだ。

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五輪連覇が遠のいた登坂絵莉

 

 一方、五輪後に足の怪我などで不調だった50キロ級の登坂絵莉は、今選手権で引退セレモニーもあった吉田沙保里がセコンドについた。しかし決勝で新鋭の須崎優衣(19)=早大=にテアンクルホールドで何度も転がされるなど一方的展開で、テクニカルフォールされ2ピリオドすら待たずに敗れた。

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