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木下隆之「クルマ激辛定食」

ベンツ「Aクラス」、愛用者は大半が女性?“感動的”ディーゼルタイプは確実に売れる

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メルセデス・ベンツ「Aクラス」

 メルセデス・ベンツ「Aクラス」の販売が好調である。新型を投入してからまだ間がないというのに、通算で5000台を超える台数を販売。日本に輸入される船便待ちだけではなく、本国での生産も追いついていないという人気ぶり。今注文しても、自宅のガレージに届けられるのは秋以降だという。メルセデス正規輸入元であるメルセデス・ベンツ日本は、さぞかしウハウハだろうと想像する。

 Aクラスの主な顧客は女性である。顧客の男女比率は、女性が約25%と公表されている。つまり、4台に1台は女性がドライブしている計算だ。

 ただ、これにもカラクリがある。女性の販売比率約25%とする根拠は、あくまで契約書ベースに基づくものだ。つまり、販売契約した登録名義人の4人に1人が女性だったというだけであり、実際にはもっと多くの女性がドライブしている可能性が高い。

「契約はご主人様であっても、実際には奥様が使っていらっしゃる場合が想定されます」

 メルセデスの販売担当者に話を聞くと、そんな答えが返ってきた。実際に、名義は旦那でも実際には奥様が主導権を握っているなんてことは少なくないだろう。特に、コンパクトなAクラスであればなおさら、主人はEクラスやSクラスを使い、奥様用にAクラスを購入、というパターンが予想される。だから実際には、半数くらいの顧客が女性のような気がする。もしかしたら、それ以上かもしれない。

 ちなみに、Aクラスはメルセデスからの乗り換えというよりも、ほかのブランドからの移籍が少なくないというデータもある。その割合はAクラス購入者の約50%に達するというから驚きだ。メルセデス信仰者の女性だけでなく、他社ユーザーも取り込んでいる事実は、ほかのブランドからすれば脅威に感じることだろう。

 そんな好調のメルセデスだが、それに浮かれることなく、さらに魅力的なモデルを投入するというのだから、攻めの姿勢に抜かりはない。それが今回、投入される「A200d」である。これまでは直列4気筒1.4リッターターボの小排気量エンジンだけのラインナップだったが、新たに直列4気筒ディーゼルターボを投入することになったのである。Cクラスでデビューして評価の高い「OM654d」型と呼ばれるエンジンをAクラス用に開発し搭載したのである。

 実際にドライブした感覚でいえば、かなり男っぽい。ディーゼルらしく極低回転域から強烈にトルクが溢れるばかりか、ターボが低回転域からグイグイとアシストする。信号待ちの発信でさえ、タイヤがスキッド(横滑り)してしまうのではないかと心配したほど急発進する。もちろん慣れればアクセルペダルの踏み加減を調整できるのだが、初めてドライブしたら、ハッとして怖気づくことだろう。

 その証拠のひとつに、低回転トルクの高さがある。ガソリンエンジンの最大トルクは200Nmだった。だがディーゼルターボは320Nmを発揮する。しかも、発生回転は1400rpmでピークに達する。アイドリング+アルファで、すでにマックスまで達してしまうのだ。ちなみに100km/h巡航のエンジン回転は1300rpmほどだった。つまり、ほとんどアイドリング+アルファで、市街地から高速走行までこなしてしまうのである。いやはや、驚くばかりである。

 さて、これがAクラスの女性比率をさらに高めることになるのか、もしくは男性ユーザー獲得へのカンフル剤になるのだろうか――。その回答を得るにはしばらく時間が必要だが、確実に言えることは、Aクラスの販売はさらに伸びるということだ。これは売れると思う。
(文=木下隆之/レーシングドライバー)

●木下隆之
プロレーシングドライバー、レーシングチームプリンシパル、クリエイティブディレクター、文筆業、自動車評論家、日本カーオブザイヤー選考委員、日本ボートオブザイヤー選考委員、日本自動車ジャーナリスト協会会員
「木下隆之のクルマ三昧」「木下隆之の試乗スケッチ」(いずれも産経新聞社)、「木下隆之のクルマ・スキ・トモニ」(TOYOTA GAZOO RACING)、「木下隆之のR’s百景」「木下隆之のハビタブルゾーン」(いずれも交通タイムス社)、「木下隆之の人生いつでもREDZONE」(ネコ・パブリッシング)など連載を多数抱える。

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