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有馬賢治「日本を読み解くマーケティング・パースペクティブ」

消費税「10%」で起こる消費者購買行動の“根本的変化”

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「gettyimages」より

 10月から消費税率が10%へと増税された。軽減税率ポイント還元策があるとはいえ、やはり消費者の“基本は10%”という意識はぬぐえない。

 しかし、これまでも消費税率は3%→5%→8%と変遷しており、増税直後は一時的な消費の冷え込みが起こるが、しばらくするとそれも落ち着く傾向にある。今回もそうなるのかと思いきや、「これまでの消費増税とは決定的に異なる部分がある」と話すのは、立教大学経営学部教授でマーケティングが専門の有馬賢治氏だ。

税率10%で衝動買いがこれまで以上に抑制される可能性も

「これまでとの消費税率の差は2%で、もちろんこれも大きいのですが、それ以上に消費者心理に影響を与えるのは、“消費税額の計算のしやすさ”です。1万円の買い物をすれば消費税が1000円と瞬時に計算できるのは当然のこととして、例えば1万5630円というように売価が細かくなっても、桁を変えればすぐに税額が1563円と計算できてしまいます。スーパーやコンビニエンス・ストアの買い物で食品などの軽減税率のものが含まれる場合は、これまでとの感覚に大きな変化は生じないと思いますが、デパートや専門店での買い物では、いつでも値札を見れば瞬時に税額が想起されることになります。すると、“購買前”に支払い税額を理由とした割高感を覚える消費者が増える可能性があります」(有馬氏)

 単純に製品の価格だけなら納得できないこともないものの、そこに目に見える高額な税金が含まれると、どうにも釈然としないのが庶民の感覚。同じ1万円の買い物でも消費税が800円と1000円では桁が変わるだけに、より“損した気分”になってしまうだろう。さらに消費者の衝動買いも、これまでよりも少なくなると有馬氏は指摘する。

「買い物には事前に買いたいものを決めてから買い物に出かける“計画購買”と、外出先で気まぐれに任せて買い物をする“非計画購買”があります。店頭のタイムセールなどに釣られて衝動的に不要不急なものを買ってしまう“非計画購買”をすることは誰にでもあると思いますが、消費税率が10%だと衝動買いであっても支払う税額が頭に残りやすく、後で冷静になったときに『無駄使いをした』という後悔にこれまで以上に襲われやすくなるのではないでしょうか。こういった理由から、消費者はより慎重に買い物を考えるようになる可能性が高いと思います」(同)

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