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荻原博子「家庭のお金のホントとウソ」~新型コロナで収入が減ったら、何をすべきか~【便乗詐欺に注意!編】

急増する“コロナ便乗詐欺”の手口と注意点…偽の給付金代行業者、浄水器の交換強要

文=荻原博子/経済ジャーナリスト
急増するコロナ便乗詐欺の手口と注意点…偽の給付金代行業者、浄水器の交換強要の画像1
「gettyimages」より

 今、多くの人が抱いている新型コロナへの恐怖心を利用して、「新型コロナ詐欺」が横行しています。

 たとえば、役所の人間を装って電話してきて、「10万円の給付金を振り込むので、ATMで受け取ってください」とコンビニや無人のATMに誘導する。そして、「指示通りに操作してください」と言い、口座番号や10万円という金額を入力させて、最後に「では、振り込みますので、そこの“振り込む”のボタンを押してください」と言います。これで10万円が詐欺師の口座に送金されるという、典型的な手口です。

 まさか、と思うかもしれませんが、これは振り込め詐欺でも使われた典型的な手口で、実際にこれでお金を失っている人が多数いるのです。

「給付金を振り込むのに、銀行口座の記載に不備があったので、通帳とキャッシュカードをお預かりします」と役所の職員を装って電話してきて、キャッシュカードの暗証番号を聞き出し、別の人間が通帳やキャッシュカードを預かりに来るという手口も出てきています。また、子どもや孫になりすまして、「コロナウイルスに感染してしまったので会えないが、治療費が必要なので友達に渡してほしい」という詐欺も出てきています。

 これらは、オレオレ詐欺でよく使われた手で、それぞれが役になりきって相手を騙す、劇場型詐欺というものです。

コロナ詐欺の被害額は約3550万円に

 実在の携帯電話会社名で「新型コロナウイルス関係で利用者に会社から助成金を配布することになったので、振込先を教えてほしい」というメールが来ることもあります。指定されたURLを開くと「お金を送るので、口座情報や暗証番号を書き込んでください」とあり、これを悪用して個人の口座からお金を引き出そうというものです。

「市役所の者ですが、マイナンバーカードがあれば新型コロナの検査が簡単にできるので、みなさんにご協力いただいています」と電話してきて、マイナンバーカードを渡すことを強要されたケースもあります。

 さらに、市役所職員を装って「安全な水が飲めるよう、コロナウイルスを除去する機械を取り付ける」と称して、高額な工事代金を請求するケースもあります。「浄水器を見せてください」と家に上がり込み、「この浄水器では、新型コロナウイルスを消滅させるどころか培養してしまいます。そうなったら、ここから水を飲む家族全員が取り返しのつかないことになりますから、今すぐ取り替えてください」と脅すケースもあります。

 また、「近所でクラスターが発生したので、一帯を検査しなくてはならない」と言われて、検査費用を要求されたケースまで。

 こうした詐欺が、3月上旬から5月17日までの間に16道府県で39件発覚していて、わかっているだけでも被害額は約3550万円にものぼっているそうです。

厚労省を装ったフィッシング詐欺にも要注意

 ネットでは、「給付金代行詐欺」や「フィッシング詐欺」も出てきています。事業者への給付金は電話がつながりにくく、さらに手続きが大変という面があるので、それを代行する業者を装い、お金を取るケースです。専門の業者なので、こうしたところに依頼すればスムーズに給付金が出ると言いますが、そんな仕組みはありません。これは詐欺。給付金を早くもらえる代行業者などは、存在しないのです。

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