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『Mステ』大抜擢で注目、鈴木新彩アナって何者?抜群の度胸と機転、SNSで話題

文=上杉純也/フリーライター
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『Mステ』大抜擢で注目、鈴木新彩アナって何者?
『ミュージックステーション』のお披露目会見に登場した鈴木新彩アナ(中央/「テレビ朝日」HPより)

 この秋の改編で、今年民放キー局に入社した新人女子アナウンサーが、各局でレギュラー番組を担当し始めるようになるなか、最大の注目株はテレビ朝日の鈴木新彩アナだ。同局の看板音楽番組『ミュージックステーション』(以下、『Mステ』)の10月7日放送回から新サブMCに大抜擢されたからである。

 すでにSNS上では「可愛い」「美人」などと話題になっているが、彗星の如く現れた感があり、正直「どんなコなのか?」と疑問に思っている人も多いだろう。そこで今回は、このゴールデンルーキー・鈴木アナの人となりや経歴、その魅力をじっくりと探っていきたい。

 まず出身地は東京都で、2000年3月8日生まれの22歳。慶應義塾湘南藤沢中等部から高等部を経て、18年4月に慶應義塾大学文学部人文社会学科に入学。名前の“新彩”は“さらさ”と読むのだが、この珍しい名前の由来は、両親が“新世紀を彩る”という意味を込めて名付けたという。ミレニアムと騒がれた2000年生まれに相応しい名前といえよう。

 大学入学後の19歳の頃から、母親の勧めもあってセント・フォースカレッジ(芸能事務所セント・フォースが経営するアナウンススクール)に通い、アナウンス技術を学んだ。そもそも、同スクールが少人数制ということで、かなりの狭き門を突破した才能の持ち主といえる。その証拠に、20年3月からセント・フォースの女子大生部門ともいえる系列事務所のスプラウトに所属している。

 さらに驚くのは、スプラウトに所属する前に、スプラウト所属のメンバーが週替わりで出演するバラエティ番組『gee up sprout』(FM salusやFMしながわ、イッツコムチャンネル10などで現在も放送中)に出演を果たしたこと。番組の内容としては、メンバーがアナウンサーとしてのスキルアップを目指し、さまざまなコーナーにチャレンジするというもので、彼女は19年12月14日の初登場以来、複数回パーソナリティとして出演している。

 ここで注目したいのは、女子アナを本気で目指すようになったきっかけである。それは、この『gee up sprout』を担当してときのエピソードだ。得意料理を聞かれ、アドリブで思わず「納豆バタースパゲティ」というマイナーな料理を回答したところ、リスナーたちから「美味しそう。今度つくってみるね」といったリアクションが寄せられた。

 この瞬間、自分の些細な一言で、人が新しく何かを始めるきっかけを与えられるんだということに気がついた。もっと多くの人に情報を伝え、誰かのきっかけに繋がる仕事がしたいと思い、アナウンサーを目指し始めたのである。

“ひっそりとしたデビュー、だが抜群の度胸と機転

 そして今年3月に大学を卒業し、4月1日に晴れてテレビ朝日にアナウンサーとして入社。人事研修を経てアナウンス部に配属されると、8月29日から『お願い! ランキングpresentsそだてれび』の司会進行を任され、テレビ番組デビューを果たした。

 筆者はその日の番組をたまたま観ることができたのだが、新人ながらテキパキとした進行ぶりを見せ、まさにお見事のひとこと。共演したカズレーザー(メイプル超合金)が思わず、「ハキハキしすぎですよ!」とツッコみつつ絶賛。その際、鈴木アナ本人も思わず笑ってしまい、画面からは終始和やかなムードが漂っていた。

 テレ朝の女子アナは、19年入社の斎藤ちはるアナを皮切りに3年連続で入社当日にレギュラー番組デビューを果たしていたが、この番組は深夜番組で、しかも関東地区のみの放送。先輩たちに比べると実に“ひっそりとした”デビューとなったが、その直後に大きな仕事が舞い込むことになる。それが『Mステ』の新サブMC就任だ。

 鈴木アナを大抜擢した番組のゼネラルプロデューサーは「彼女を最初に見たとき、“度胸がある”、“機転が効く”」と、その第一印象を語っている。

 それは入社前のアナウンサー面接の映像だったのだが、そこで鈴木アナが「好きな番組は『激レアさん』です」と発言。すると面接官で『ロンドンハーツ』などの人気バラエティを手掛けたエグゼクティブプロデューサーが、「ちょっと『激レアさん』の進行できる?」と無茶振り。それに対して、即興で自分のことを『激レアさん』に見立てて解説してみせたのである。その様子を見て驚いた記憶があったというワケだ。

 言われてみれば、確かに『Mステ』は生放送なので、トークなどで予想外の展開になることも少なからずある。そんな状況で鈴木アナの“度胸”と“機転”が生かされる可能性が大きいのである。

 さらに、彼女には大きな“アドバンテージ”がある。『Mステ』のサブMCということは、ただ番組を進行するだけでなく、音楽についても理解があることが重要となる。特にメインMCのタモリは音楽通として有名で、そこに少しでも食らいついていくことが求められる。

 以上のことを踏まえた上で鈴木アナの経歴を洗ってみると、実は中学1年のときから大学4年まで吹奏楽部に所属し、ホルンを担当していた。さらに、毎年開かれる演奏会で、高校3年間はずっとMCを務めていた。これが彼女にとって人生初MCといえる。つまり、MCもしながら楽器も演奏しており、演者の気持ちもしっかりとわかるMCの土壌は整っているのだ。『Mステ』のMCでも、アーティストの立場も理解できるということは重要な要素だろう。過去の経験がしっかり役立つに違いない。ちなみに、タモリもトランペットを演奏することで知られているが、鈴木アナのホルンも同じ金管楽器なため、初対面したときにその話題で盛り上がったようだ。

乃木坂46の大ファン、『Mステ』での初共演に注目

 そんな鈴木アナは昔から“オタク気質”だったという。アイドルが大好きで、なかでも中学生時代から乃木坂46の大ファン。乃木坂46が『Mステ』に出演する日は絶対にオンエアを観て、「今日は何番目に登場するかな」「タモリさんとどんな会話をするんだろう」ということに一喜一憂していた。高校時代の写真を見返すと、友達の写真よりも乃木坂46の写真のほうが多かったというエピソードもあるほどの筋金入り。そんな乃木坂46とは、まだ『Mステ』での共演を果たしていない。初共演が実現した際の鈴木アナのリアクションが今から楽しみだ。

 趣味のフィギュアスケート観戦も、かなり入れ込んでいる。小学生のころ、安藤美姫の演技に心酔し、観戦し始めた。学生時代から大会やアイスショーにたびたび足を運んでいたのだが、入社してからはさらに現地に行く回数が増えたとのこと。ジュニアグランプリシリーズやチャレンジャーシリーズを配信などで観戦することもあり、週末は大会をチェックするため、多忙だとも話す。

 フィルムカメラも好きなものの一つ。フラッシュがつくタイプと、自分で絞りの設定をしたり目測でピントを合わせたりするタイプの2つをいつも持ち歩いているというから、かなりのマニアだといえる。変わったところでは大学生時代にライターの長期インターンの経験もあるということで、性格的には自分がやりたいと思ったものにどんどん挑戦したり、好きなものにのめり込むタイプだと思われる。

 体型が小柄なのも鈴木アナの特徴だ。身長154センチと、22歳女性の平均身長159センチより少し小さめ。入社前にアナウンス部のホームページで先輩アナのプロフィールを全員確認したところ、155センチ以下が1人もいなかったという。同局のアナウンス部のなかで一番小柄なワケだが、裏を返せば視聴者に覚えてもらうための重要な“武器”でもある。そこに佇んでいるだけで、“愛らしい”雰囲気を発しているからだ。それでなくてもパッチリとした大きな目元が可愛く、キュートなルックスをしていて、何より愛らしい笑顔が眩しいから、一瞬で観るものの目に留まるに違いない。

 アナウンサーとしても、声質や声の通りがとても良い点に注目だ。そう考えてみると、ルックスや漂う雰囲気の可愛らしさもあるが、アナウンサーとしての素質もしっかり持ち合わせている。だからこそのスプラウト所属、テレビ朝日合格、そして『Mステ』のサブMC選出なのだといえよう。

『Mステ』のサブMCは、04年4月9日から08年9月12日まで担当した堂真理子アナ以降、入社1年目の新人アナウンサーが抜擢されている。しかし、毎年交代するワケではないので、サブMC交代の年に入社できるかどうかは、ある意味“運”だ。つまり、鈴木アナは交代の年に入社したラッキーガールなのである。

“持ってる”女子アナ・鈴木新彩が新世紀のテレビ朝日を華麗に彩っていく。

上杉純也/フリーライター

上杉純也/フリーライター

出版社、編集プロダクション勤務を経てフリーのライター兼編集者に。ドラマ、女優、アイドル、映画、バラエティ、野球など主にエンタメ系のジャンルを手掛ける。主な著作に『テレビドラマの仕事人たち』(KKベストセラーズ・共著)、『甲子園あるある(春のセンバツ編)』(オークラ出版)、『甲子園決勝 因縁の名勝負20』(トランスワールドジャパン株式会社)などがある。

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