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「命をなんだと…」ペット系YouTubeチャンネルを“猫ごと”売却希望で物議

文=佐藤勇馬
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ペット系YouTuber、ペットの猫もセットでチャンネル譲渡で非難浴びるの画像1
「Getty Images」より

 ウェブサイトやSNSアカウントなどを売買できるサービスで、ペット系YouTubeチャンネルが「猫ごと」売りに出されたとして物議を醸している。

 2月末、サイト売買の大手仲介サイトに「【最高利益月418万円】ペット系YouTube2チャンネルの譲渡」と題する案件が掲載された。チャンネルは昨年9月から運営され、最高利益は418万円だとし、譲渡希望金額は税込みで4400万円となっている。今年1月の利益は132万円で下降傾向にあるようにも見えるが、「譲渡後にはこのジャンルを永続的に人気コンテンツにする方法もお伝えします」とも記されている。

 YouTubeチャンネルが家を買えそうな価格で売買されているのも驚きだが、それとは別の部分に大きな注目が集まった。説明文に「人気コンテンツであるペット、猫を動画のテーマにしたYouTubeチャンネルの譲渡になります。本案件は当チャンネルに出演している猫が譲渡対象となります」とあり、チャンネルに出演している猫ごと売却するという内容だったことで波紋が広がったのだ。

 説明文には「買主様には、猫の飼育が可能なお部屋と飼育をしながら撮影を担当する方をご準備頂く必要がございます」「視聴者の心理と猫の健康に配慮した飼育法」といった猫を気遣っているかのような文言も並んでいるが、YouTubeチャンネルと「セット売り」する時点で愛情があるかどうかは疑わしい。売却理由は「新規事業への調整」とだけ記載されている。

 これに対して、SNSなどでは「命をなんだと思ってるんだ」「完全にペットを金儲けの道具としてしか見てないね」「子猫が育ってきて再生数が落ちたから猫ごとチャンネル売っ払うってこと?」「売れた場合も売れなかった場合も猫が心配」といった非難のコメントが集まった。

 Twitterの人気アカウント「Z李」氏も今月1日に「YouTubeチャンネルを猫ごと売却する胸糞悪い案件を見てしまった。毎月何百万も稼がせてもらっといて、最後には売り飛ばすんだもんな。コンテンツとしてしか猫を見てないんだろう」などと言及し、このツイートが広く拡散されたことで怒りの声が高まっている。

 説明文では「収益化は2022年10月」とされているのに、最高利益を記録したのが「2022年7月」となっているなどおかしな点も散見され、うその内容を記載した「詐欺では」といった指摘もあった。だが、SNSの一部ユーザーなどからは「該当しそうなチャンネルを特定した」「以前から儲け優先と批判されているチャンネルだった」といった声があり、実在している可能性が高いようだ。

 炎上騒動になっていることを察して消したのか、売買が成立したのか、現在は仲介サイトで当該の案件情報は閲覧できない状態になっている。ペット系チャンネルはYouTubeで鉄板の人気ジャンルとなっているが、飼い主を信頼してくれているペットを「金儲けの道具」とみなすような運営者がいないことを祈りたい。

佐藤勇馬/フリーライター

佐藤勇馬/フリーライター

SNSや動画サイト、芸能、時事問題、事件など幅広いジャンルを手がけるフリーライター。雑誌へのレギュラー執筆から始まり、活動歴は15年以上にわたる。

Twitter:@rollingcradle

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