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13年7月、スポーツイベントなどの写真撮影会社、フォトクリエイトが東証マザーズに上場した。CCCは同社と資本提携し、発行済み株式の29.1%を保有する筆頭株主である。上場会社のフォトクリエイトは、非上場である親会社の決算に関して、情報を開示する義務がある。
それによると、CCCの15年3月期の連結売上高は前期比2.3%増の2004億円、営業利益は1.6%増の103億円、純利益は2.9倍の131億円。売上高は上場していた当時の水準に迫り、純利益は上場当時を上回った。数字を見る限り、ビジネスモデルの転換が成果をあげている。
だが、株主資本は60億円の赤字。MBOの実施で買い取った自己株式690億円が資本金、資本剰余金、利益剰余金を上回っているためだ。資本金1億円は増田氏の100%所有だ。
「いびつな資本構造を解消するには、再上場して自己株式を放出するしか手がないだろう。数年後には、再上場が日程に上る可能性も高い」(市場筋)
だが、CCCがTポイントとともに注力するT-SITEで実際に物件を開発・管理するのは、増田社長の近親者が株主で長男の増田宗禄氏が副社長を務めるソウ・ツー。CCCから得る賃貸料で安定収益をあげるかたちになっており、経常利益は31億円。増田社長はCCCとソウ・ツーの二頭立ての馬車の御者だ。上場企業なら利益相反との厳しい指摘が出るかもしれない。
CCCは書店とカフェの一体感を高めた大型店舗で業績が持ち直してきた。13年12月オープンの盛岡店から、テナントではなく自社で運営するカフェを併設した。3年で100店に自社のカフェを導入する。
ツタヤ図書館の運営手法に批判の声があがっているが、「CCCにとって図書館はあくまで『公設民営のブックカフェ』であり、カフェ併設のツタヤ大型店舗のひとつと見なしている。図書館を運営して地域社会に貢献するといった高邁な理念などない」(行政関係者)との厳しい見方も広がっている。
(文=編集部)
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