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森真理「きれいで元気になるための栄養学」

スポーツドリンク等の清涼飲料水に頼りすぎは危険!ソーメン等の冷たい食事ばかりも体に毒

文=森真理/武庫川女子大学国際健康開発研究所講師、管理栄養士
スポーツドリンク等の清涼飲料水に頼りすぎは危険!ソーメン等の冷たい食事ばかりも体に毒の画像1「Thinkstock」より

 今年の夏は猛暑という予報が出ています。猛暑といえば、熱中症や夏バテが気になりますが、その予防対策についてご存じでしょうか?

 一般的に熱中症は水分やミネラル補給で対策し、夏バテは規則正しい十分な睡眠と栄養補給、また冷房などによる気温変化に耐えうるように自律神経を鍛えるなどの予防法が推奨されています。

熱中症対策の水分補給の方法には注意が必要?

 熱中症は、外気温が上がりすぎたときに、発汗で体温調節をするために、汗で失われた水分やミネラルが不足することにより発症します。また、うまく汗がかけない人では、体温が上がりすぎて、体内に熱がこもってしまうことも原因といわれています。

 では、暑い季節はとりあえず水分補給をしていれば大丈夫なのでしょうか?

 とりあえず水分補給は重要ですが、その補給時にミネラルウォーターやお茶、スポーツドリンクなど、その時々の状況に合わせて選択することが重要です。

スポーツドリンクは有効?

 まず日常的な水分補給は、ミネラルウォーターや麦茶、番茶、ほうじ茶で十分です。ミネラルウォーターやお茶はカロリーも低いですし、麦茶はカフェインレスなので、赤ちゃんにも安心して与えることができます。

 それとは逆に、清涼飲料水やスポーツドリンクは500mlのペットボトル1本で30~50gの糖質が入っているので、生活活動の少ない人では糖質の摂りすぎのリスクにもなりますし、飲み方によっては虫歯の原因にもなってしまいます。

 また、夜間の脱水予防のために、枕元にスポーツドリンクを置かれている方がいるのですが、血糖値が高めな方では、高血糖が原因で真夜中に救急病院に搬送されるという事例もあるそうです。

 スポーツドリンクは人間の体液と同じミネラル成分と濃度で調整されているので、体内への吸収が早いという特徴があります。ですので、急性の脱水や熱中症対策としては、十分能力を発揮してくれるのですが、生活活動量の低い人が夜間の水分補給に用いると、逆に別のリスクにつながってしまうこともあるので注意が必要です。

森真理/東海大学健康学部准教授、管理栄養士

森真理/東海大学健康学部准教授、管理栄養士

一般社団法人 スローカロリー研究会理事
日本循環器疾患予防学会 評議員
食育グループ Healthy+代表
西宮市教育委員主催、宮水ジュニア食育講師
NPO法人 世界健康フロンティア研究会 食育担当理事

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