この夏トレンド、キレイな“立体メイク”のテクニック!オススメのコスメグッズ4選
このところ、おとなしめながら勢いを増してきている“立体メイク”。明るいライトカラーと暗いローカラーとのコントラスト = 明度差で、メリハリのある骨格・顔立ちを演出するメイク法です。
実は、1960年代の初めにはUSAのハイブラウブランドがすでに提案を始めていましたが、当時はトップモデル・映画スター・ハイソサエティのミス&ミセスなど、ごく一部の女性たちのみに浸透したという記録があります。その流れは今日まで途切れずに続いているのですが、ひと手間やテクニックが必要とされるコトから、いまだにポピュラーなメイク法には成り得ていません。しかし、顔が平面的かつ大きめの我々日本人にとって、これは欧米人以上にマストな技といえるのです。
プロ並みのテクニックを身につけるには慣れと工夫が不可欠ですが、基本は以下のとおりです。
(1)額(ひたい)・鼻すじ・頬骨のトップを中心に、ライトカラーでハイライティングを、
(2)こめかみ(日本人の多くはここが横に広いため、顔が大きくフラットに見える)・鼻すじの横の稜線・頬骨の下(にっこり笑うと盛り上がる頬の下部=奥歯の辺りをすぼめると窪む部分。極端な例として、2020年5月3日付本連載記事のナタリー・ポートマンの画像をチェックしてみて。ここが幅広くて肉づきがいいと、確実に太って見える)にローカラーでシェーディングする(影を作る)というのが基本中の基本。
最後に(1)と(2)の境い目を自然にボカしてなじませます(たとえて言えば、アイシャドウの明暗2色使いと理論的に同じと考えればいいでしょう)。
失敗しないための注意点
次に失敗しないための注意点を列記します。
(1)メイクする際は、顔の左右に同じ量の光が当たる場所で行うコト。顔の片側に影が生じるような場所では、たとえベテランのメイクアップアーティストであっても、バランスよく仕上げるコトはできません。
(2)ライトカラーもローカラーも一度にたっぷりとは塗らず、少しずつ重ねていくコト。また、指 or ブラシに取った量を微調整するという、最低限のデリカシーも必要です。
(3)鼻すじは、特に強調しすぎないコト。わざとらしくならないように、控えめに留めるコト。
(4)歯ぐきが前出している場合は、上唇と鼻の下の間に、少量のローカラーをボカし込んで。
(5)日本人に多い顎(あご)先が小さい方はライトカラーを、逆に顎先が長い or 前出しているタイプの方はローカラーを、それぞれ適量プラスしてみて。
これらのうち、ワンポイントでも上手に採り入れられれば、骨格のバランスが整って、表情も生き生きと見えてきます。
この立体メイク、光が眩しくなる今のシーズンこそトライする絶好のチャンス。最初は望みどおりにいかないとしても、繰り返し実践するうちに必ず上手になれるはずです。
必要なアイテム群
以下、立体メイクに必要なアイテム群を、順不同にご紹介します(価格はすべて税抜表記)。
・カネボウ化粧品 ケイト レアペイントファンデーション 全4色 左から、100(SPF47・PA+++)、101(SPF42・PA+++) ¥1,800(編集部調べ、店舗限定)
密着力に優れたソリッドエマルジョンファンデーションのなかの2色で、左はハイライティングに、右はシェーディングに最適な色調。少量でよく伸び、厚塗り感はありません。UVケア効果も十分でウォータープルーフ処方、滑らかで艶やかな仕上がりが長時間持続します。画像の2色の他に、自然な肌色の02、04がスタンバイ。パフ付き。これらは発売以来1年半の間に、美容講習会の場等で筆者が最も多用した製品です。
詳しくは、0120-518-520へ。
・THREE ソーラーティンティドフローパウダー 全1種 ¥5,500(限定発売中)
明暗2色のグラデーションが、立体メイクを簡単に叶えるプレストパウダー。左側の“フローレスカラー”は肌に明るさと涼し気な透明感を、右側の“サンキストカラー”は自然なシェーディング効果をもたらす or ヘルシーな小麦色の肌を演出。中央部はボカしの効果のための中間色として好都合。コンパクト内にセットされたブラシで使用。ブラシの表と裏で2色を使い分けるのが賢い方法です。
詳しくは0120-898-003へ。
・NARS 左/ハイライティングパウダー 全5色 5220 ¥4,500 右/マットブロンズパウダー 全2色 5241 ¥4,400
左は、肌に溶け込むようになじんで光線を反射する、超微細なパール粒子を含んだプレストパウダー。シルキーなテクスチャーが肌にフィットし、繊細でシアーな明るさをプラス。お手持ちのパウダーブラシで使用します。
右は、シェーディング効果をもたらす、シルキーマットな新プレストパウダー。ボタニカルエキス&オイル配合により、柔らかく快適なつけ心地を実現。他に輝きを帯びた「ブロンズパウダー」2色もスタンバイ。色と質感のデリカシーを追求するなら、やはり NARSがベストオブベスト。詳しくは、0120-356-686へ。
・ナリス パラソーラ チャームスキン UV チーク&ハイライト SPF50+/PA++++ 全2種 01、02 ¥980
立体感をプラスしながらUVケアを果たす、サラリとした感触の新クリームメイクアップ。これはチークカラーとハイライトカラーのセットで、立体メイクに不慣れな方々の導入編としても最適です。にっこり笑うと高くなる部位をポイントとしてチークカラーを指先でボカし、明るく見せたい部位にハイライトカラーをなじませます。
01はピーチコーラル+ゴールドパール、02はラベンダーピンク+シルバーパールの組み合わせ。シェーディングのために、ケイトの101(前出)を併用すれば、完全な立体メイクにチャレンジできます。
詳しくは、0120-32-4600へ。
P.S. 立体メイクをさらに研究したいという皆様には、マレーネ・ディートリッヒ(20世紀のトップ女優のひとり)のポートレイトや全盛期の主演映画を観るコトをオススメします。また、ディオール カプチュールの最新広告にイメージモデルとして登場中のジゼル・ブンチェンの顔は、立体メイクの見事な典型であり、日本の女性にそのまま応用が可能です。ぜひチェックしてみてください。
では、See You!
(文=大高博幸/ビューティ エキスパート、構成/beautyeditor.jp)