太陽が脱兎のごとく沈むようになり、寒さが骨身にしみる本格的な冬を迎え始めた。来たる新年に向けてか、街には期待と不安の入り混じった年末ならではの雰囲気が漂っている。
さて、年の瀬の準備のひとつには年賀状づくりが挙げられるが、ついつい後回しにしてしまっている方も多いのではないだろうか。旧年にお世話になった人へ年賀状を送るという習慣は、礼節を重んじる日本独自のもの。起源は奈良時代までさかのぼるそうだが、親戚、友人、仕事関係といった各方面に向けて年賀状を量産するとなれば、実行に移すのを面倒に感じてしまっても仕方ないだろう。
そこで今回は、おすすめする年賀状ソフトを独自のランキング形式で紹介したい。何かと慌ただしい年末に少しでも効率よく年賀状をつくるために、ぜひとも参考にしていただきたい。
ランキング作成に当たっては5つの項目を設け、A~C(Aを最高評価とする)の3段階で評価した。なお、今回メインで取り上げるのはWindowsユーザー向けのソフトであり、Mac専用ソフトは番外編として紹介する。
1位:筆王Ver.21
パッケージ版参考価格:4,298円(税込)
ダウンロード版参考価格:4,298円(税込)
使用可能台数:5台
素材数の多さ:A
コストパフォーマンス:A
デザイン作成に要する時間の早さ:A
デザイン作成・変更画面の使いやすさ:A
住所録の使いやすさ:A
【使用感・総評】
素材数は30万点と非常に多く、価格も年賀状ソフトのなかではお手頃である。同一家庭内なら、1つのライセンスでパソコン5台まで使用できるのもうれしいところ。
高評価したいのは、メモ機能付きの住所録だ。相手のちょっとした情報を整理するのに便利なうえ、住所の登録作業そのものにも複雑さはない。
デザインの作成に関しては、すでに完成されたフォーマットを選ぶことで時間を大きく短縮できる。また、イラストや文字はレイヤーで分かれているため、気になった箇所だけをピンポイントで編集するのも容易。もちろん、背景や素材を自由に組み合わせ、何もない白紙の状態からオリジナルデザインをつくることも可能だ。
急いでいるときは既成のフォーマットを選ぶだけで簡単に年賀状を仕上げられるし、デザインをつくり込もうと思えば、豊富な素材数を生かしてこだわりのオリジナル年賀状もつくれる。操作性、コストパフォーマンス共に文句なしの、一番おすすめできるソフトだろう。