目に〇〇〇が入ると角膜に炎症が起き、目のダメージを察知した□は、日焼けやシミの元となる△△△△を体内に発生させる。それは最近のマウス実験で明らかにされ、ヒトにも高確率で起こりうる現象だといわれる――。
さて、あなたは上記の〇□△の空欄を埋められただろうか? 正解は〇が「紫外線」、□が「脳」、△が「メラニン」である。
「ああ、紫外線対策のお話ね? それなら、私の場合は大丈夫。毎日、カーテンを開ける時から日焼け止めを塗ってるし、外出時は日傘を持参し、ふだんから帽子やサンバイザーを使い分けていますからご心配なく……」
いや、そんな聞き流し組の女性ほど、上記の問いに答えられないか、正解を知ってむしろ驚かれたのではないだろうか。要は、ご自身では「万全」と思っていた日焼け対策では不十分だったと宣告されたに等しいのだから。
そう、目から入る紫外線は、顔や体の日焼けの元で、肌対策ばかりに気を配り、目のUVケアを怠れば効果ゼロという次第なのだ。
目から入る肌への悪影響を「目肌焼け」と命名
事実、目から入る紫外線の肌への悪影響を「目肌焼け」と定義(命名)し、その対策に向けた啓発を目的として「SHADE SKIN PROJECT」という活動組織も立ち上がった。発起メンバーには、眼科医、皮膚科医、大学教授、イメージコンサルタントらの専門家筋がずらりと顔を揃えている。
多量の紫外線を浴びると起きる目の病気としては、白内障や角膜炎、黄斑変性症や瞼裂斑、翼状片などがある。その前段の、充血、眼精疲労、ドライアイも侮れない紫外線の悪影響だ。
その手っ取り早い対策として、誰もが即座に思い浮かべるのが、サングラスの利用だろう。しかしこれについても、前掲プロジェクトによる調査が、意外な実情を浮き彫りにしている。
まずは前述の「目肌焼け」に関して、全国の20~50代の女性500人対象に意識調査をした。「目から入る紫外線が肌のメラニンの生成を促し、日焼けやシミの原因になること(=目肌焼け)」は、6割の女性が「知っている」と回答。
しかし、普段から紫外線対策をしている層に、その目肌焼け対策に効果的な「サングラスの着用」を問うと、実践派は3割未満に減った。
これに、そもそも紫外線対策には無頓着な層を加えれば、その割合は実に8割以上となった。これではせっかくの(メラニン色素の多い)黒い瞳も、泣きそうな有り様だ。オゾン層の破壊が懸念されている豪州など、小学生のサングラス着用まで義務付けられているというのに……。
6割以上の女性が「サングラスをほとんどかけない」理由は?
先の調査結果によれば、サングラスの使用実態は「日常的にかけている」層がわずか14%。行楽などのシーンのみで着用する層を除くと、実に6割以上の女性が「サングラスをほとんどかけない」実相が明らかにされた。
そんな「ほとんどかけない」「まったくかけない/かけたことがない」層に理由を尋ねると、「習慣がないから」が43.7%で最多回答。そして、36.2%の女性が「サングラスが似合わない」と自認し、「似合うサングラスがわからない」と回答した層も17.2%存在した。
この「サングラスが似合わない」あるいは「似合うサングラスがわからない」という人がここまで多いのは、オシャレに敏感な女性にしては意外な感じがするし、またオシャレに敏感な女性だからこその理由のようにも思える。いずれにせよ、不十分な紫外線対策の背景に横たわる理由としては、そうなのだろう。
サングラス選びのポイントは?
しかし、今回の記事を機に一念発起し、明日にでもサングラス探しを始めようという方々は、選ぶ際に以下の3点に注意していただきたい。
1.安価な商品に走らず、必ず「UVカット機能のあるもの」を選ぶこと
2.あまり色の濃い商品に走らないこと。目に入る光量が少ないため、普段より瞳孔が大きく開いてしまい、逆効果となる。
3.店員にも相談して顔にフィットしたものを選ぶこと
たとえば「Zoff UV クリアサングラス」は、業界最高のカット率(UV100%カット)を謳うクリアレンズを搭載し、3月の登場時点で18種類、4月28日には22種類が追加されて合計40種類の拡充ラインナップ。
価格も3500円(税別)からと、ビギナーにも手軽だ。自慢のカット率に加え、特殊素材で「明瞭な視界」の両立が得られ、「レンズの汚れ」も超撥水コーティングが解消してくれるという。
年間で見ると、紫外線が強く降り注ぐ時季は、「夏の扉」が開く6~8月。快晴時は当然だが、曇り日でも晴れ比の70%前後は降っているので要注意だ。
一日でみれば午前10時~午後2時が最も紫外線量が多いが、目に入る量の90%はサングラスで防止可能といわれてる。さあ、明日からサングラス探しを、オシャレ選びの気分で街へ出よう。
(文=ヘルスプレス編集部)