添加物の成分は安物のホルモン剤、ヒ素、鎮静剤、銅
飼料の添加物の成分を知りたいって? 安物のホルモン剤、ヒ素、鎮静剤、銅などだ。ホルモン剤は豚の成長を促進できるが、安いホルモン剤は人間の身体にもとても悪く、女の子の初潮が早まったり、高齢者の発病率が上がったりする。ヒ素が毒なのは言うまでもない。鎮静剤は人間の頭の回転を悪くするし、銅を多量に摂取すると知能指数や健康に深刻な影響を被る。
つまり、これらの化学物質や化学薬品が人の体内に入ると、どんどん蓄積され、成長発育に悪質な影響を与えるのだ。食べ続けると長期的な不定愁訴が現れるようになって、そのうち体に痛みが出て、最終的にはガンを発症する。これでもまだ、今の豚肉が毒でないと思うかい?
俺たちの飼い主は、こうした危険性を知らないのではないか、などと甘いことを考えたらダメだ。そんなことは承知の上だ。だから養豚業の関係者が普段食べているのは、こうした飼料を与えられずに「普通に」育てられた豚の肉だ。ごく一握りの幸運な豚は、添加物不使用のエサを与えられて成長する。養豚家の口に入るために。
危険性を知っても肥育法を変えようとしないのはなぜか--。理由は簡単。俺たちが速く大きく成長し、高値で売れるからだ。もし昔のやりかたで養豚業を営んだら、間違いなく大損する。
そうそう、大切なことを言っておく。俺たちの肝臓や血液、そして肺は毒素が一番蓄積している部分だから、絶対に食べないように。
実は豚に限らず、今いるすべての家畜や養殖魚は似たり寄ったりの方法で飼育されている。なぜ中国がまたたくまに世界一の畜産国になったか、秘密はここにあるのだ。
現代社会の人間は、良心をどこかに置き忘れて金の亡者と化している。でも俺は、善良で無能な一匹の豚として、君たちに危害を与えたくない。だが俺には、この世を去る前に君たちに真実を語る以外になすすべがないのだ。
そろそろ時間だ。みなさん、さようなら。
(引用終わり)
これは中国だけの特殊な事情なのだろうか。日本では本当にこんなことが行われてはいないのか。
この3月、中国国営中央テレビ(CCTV)は、東京電力福島第一原子力発電所の事故後に政府が輸入を禁止した地域で生産された日本産食品が販売されていると報道した。これを受けて、中国全土のスーパーマーケット、コンビニエンスストアで日本産食品を撤去する動きが起きた。
中国国内では「本当に危ないのは中国産」との声も上がっていたが、いずれにしても他国からの輸入食品にかぎらず、日常的に口にする食品の安全性に対する不安は最も大きいもののひとつだ。
(文=ヘルスプレス編集部)