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“自殺リスク”の高い人をサポートする社会に
――「誕生日を特別な日ととらえることで、自殺率が高くなる」というお話ですが、中国人や韓国人も日本人以上に誕生日を特別な日と考えています。そして、家族との関係性が濃密である一方で、社会から疎外されて誕生日を祝ってもらえない人も多いです。このあたりについては、どうお考えですか。
松林 その話は初めて聞きましたが、大変興味深いです。それが本当だとすれば、中国や韓国でも日本と同じように誕生日に自殺が多いというデータが示されるかもしれません。
私どもは人口動態調査のような日本のデータには簡単にアクセスできますが、中国や韓国の同様のデータにアクセスするのは難しいです。しかし、論文は英語でも執筆しているので、それを見て興味を持った中国や韓国の研究者がいれば、日本と同様に研究が進む可能性はあります。
――今回の研究内容を、どのように生かしていくのでしょうか。
松林 自殺を予防する上で、どのような日や場所で自殺が多いかを調査することは重要です。今回の論文の成果を踏まえると、精神医療やカウンセリングに携わる方々や“自殺リスク”の高い家族や友人を持つ方々が、誕生日前には普段以上に配慮してサポートしていくことが大切だといえます。
(構成=長井雄一朗/ライター)
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