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占い師やスピリチュアリストはまず最初に、目の前にいるお客だけに、自分の「持てる能力」を集中させていると見せかけます。占い師の場合なら、お客の生年月日を詳しく調べたり、人相や手相を子細に観察する作業になります。水晶玉をかざしてお客の顔をのぞき込んだりといった前フリの作業が、ここでは重要になるわけです。目の前のお客だけに集中して作業していることを、お客に意識させなければならないからです。
続いて行うのは、誰にでも当てはまることを、目の前のお客にだけ当てはまるかのように厳かに告げることです。
「あなたは孤独ですね」「対人関係に悩みがありますね」「心がリラックスして本当に落ち着ける、ということが最近少ないですね」「周囲に本当に心を許せる人がいませんね」「自分の思いが他人に伝わらないことでもどかしくなることがありますね」などと、お客の表情を読みながら、かましていくわけです。
おもしろいことに、誰にでも当てはまることでも、自分の心の中を観察したように告げられると、「そうだ、これは当たっている」などと思ってしまうのが人間です。
お客は「自分の扱い方」を占い師に教えている
お客は、「当たっている」と思えば、つい「なぜ、わかりましたか?」などといった反応を相手に示してしまいます。占い師やスピリチュアリストは、すかさずその表情を読み取るのです。あとは、その反応のよかった部分にターゲットを絞り、思わせぶりなセリフを続けます。こうして「当たる占い師」というイメージがお客に沁み込むわけです。
人間は「あなたには●●の傾向がありますね」などと断定的に言われると、なんとなく「そうかもしれない」などと思ってしまいます。「あなたは子供の頃、ものすごい恐怖の体験をしたことがありますね」などと言われると、「そういえば小学校4年生の時、隣の家が火事に遭って、うちの家にも一部燃え移り、あの時は恐怖に身もだえた」などと頭の中で具体的な経験事例と結びつけるのです。
抽象的な事柄を断定されて、勝手に自分の具体的経験と結びつけるので、指摘されたことが「当たっている」と錯覚するのです。
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