「ユニクロ」の兄弟ブランドとして2006年に誕生した「GU」は、“ファッションと低価格”というテーマを打ち出し、ユニクロとの棲み分けに見事成功したブランドである。ユニクロがベーシックなデザインが多いのに対し、GUは積極的にトレンドのデザインを取り入れ、さらにユニクロよりも安価な価格帯を打ち出しているのだ。
そして、2020年10月には満を持してオリジナルのマスクも投入。GUらしくファッション性に富んでいるのはもちろん、ユニクロよりも色や柄のバリエーションも充実させている。また、デザイン面だけでなく、GU独自の素材で高機能フィルターを挟んだ三層構造となっており、ウイルスの侵入を防ぐ優れた機能性も備えているという。
マスクでおしゃれをするというアプローチを打ち出すなど、コロナ禍の逆境も跳ね返そうという気概が見えるGUだが、今回は大人男性向けにそんなGUの冬アイテムのおすすめ服をリコメンド。「Business Journal 買うべき・買ってはいけない調査班」が「この冬、買うべきGUの服5選」をリストアップし、恋愛コラムニストで10年以上のファッションライター経験もある堺屋大地氏に、おすすめポイントを解説していただいた。
今回、以下の5つを基準として選定した。
・ファッションビギナーでも比較的に着こなしやすいこと
・難易度の高い“最先端のおしゃれ”は目指さないこと
・“ダサい”と思われるぐらいなら無難な着こなしにすること
・女子ウケが良く“ちょっとおしゃれ”と思われること
・無理に若ぶるのではなく、年相応に大人っぽく見られること
ヒートパデットユーティリティブルゾン+E/4990円(税別、以下同)
大胆にあしらわれたフロントポケットにより、トレンド感とユーティリティ感を両立したブルゾン。中綿仕様で軽さと暖かさを兼ね備えている。カラーバリエーション(カラバリ)はブラック、ベージュ、ダークグリーンの3色展開。
「前身頃に大きなポケットが5つもあって収納力が高い。プライベートでバッグを持ち歩きたくないという人にはうってつけだと思います。そして、そのポケットがデザイン的にも強めのアクセントになっていていいんですよね。個人的にはダークグリーンが大人っぽさとワイルドさを兼ね備えていておすすめ」(堺屋氏)
ノーカラージャケットNT+E/4990円
テーラードジャケットのエリなしタイプといったデザインで、堅苦しさがないためカジュアルなきれいめコーデに最適。カラバリはグレー、ブラック、カーキの3色展開。
「エリなしでワンボタンなのでフォーマルな場には少々不似合いですが、肩の力が抜けたおしゃれアウターという印象。フォーマル以外のいろいろなシチュエーションに対応できる守備範囲の広さがGOODです。ロンTの上にこれを羽織るだけで、リモートワーク中のオンライン会議はOKでしょう。もちろんデートコーデにも使えますよ」(堺屋氏)
ヘビーウェイトビッグスウェットパーカ(長袖)/1990円
裏起毛素材を採用しているため肉厚な生地感となっているパーカで、着心地も抜群。スピンドルを太めにしたり脇下にリブ仕様にしたりと、ディテールのデザインワークにもこだわっている。カラバリはライトグレー、グレー、ブラック、オレンジ、ダークブラウン、ブルーの6色展開。
「保温性が高くて厚みのあるパーカだから、ビッグシルエットで着こなすとカッコいいと思います。細かいポイントですが、フードは二重構造で立体的に仕立ててあるから、シルエットがきれい。一見オーソドックスなパーカですが、トレンドのポイントが詰まっている感じがいいですね。ちなみに個人的なおすすめは、断然ライトグレーとグレーです」(堺屋氏)
ワイドフィットコンビスウェットシャツ(長袖)NT+E/1990円
身幅は広くしてある一方、丈は短めになっているデザイン性に富んだスウェット。左胸には異素材切り替えのポケットを配している。カラバリはホワイト、ダークグレー、ブラック、カーキ、グリーンの5色展開。
「最大のポイントはやはり左胸のデザイン性の高いポケット。基本的にスウェットシャツを大人男性が着ると、悪い意味で若々しくなりすぎてしまうので避けたほうがいいトップスなんですが、こちらはポケットが粋なワンポイントになっているのでアリです。ただ、カラバリのなかのグリーンのみ若者感が出すぎるので、それ以外の色から選ぶといいでしょう」(堺屋氏)
ローゲージタートルネックセーター(長袖)/1990円
リブを太めにしたタートルネックと粗い編み目のローゲージニットで、一枚でも映えるセーターとなっている。タートルネックだけでなく裾や袖先のリブも太めとなっており、男らしさも漂う。カラバリはオフホワイト、ブラック、オレンジ、ブラウン、ダークグリーン、ブルーの6色展開。
「ニットアイテムは中性的な雰囲気になりやすいですが、これはローゲージでリブも太めなので、ラフでタフな雰囲気もあってカッコいい。袖周りがゆったりしていて今季のトレンドらしいユルさもあります。きれいめアウターとレイヤードすればセミフォーマルな雰囲気で着こなせますよ。おすすめはブラックやダークグリーンですね。オフホワイトもいいんですが、芸人・ナダルさん(コロコロチキチキペッパーズ)っぽくなってしまうので避けたほうがいいかもしれません」(堺屋氏)
GUはトレンドを取り入れて若者向けにデザインされたアイテムが多い。しかし、柄モノやプリントモノを避け、無地でプレーンな見ための服であれば、大人男性でも、違和感なくスタイリッシュに着こなせる可能性が高いだろう。GUでコーデをつくる場合は、無理に若ぶるのではなく、“年相応の若々しさ”を演出できるアイテムを選ぶのがポイント。ぜひ今冬ファッションの参考にしてもらいたい。
(文・取材=「買うべき・買ってはいけない調査班」 from A4studio)
※情報は2020年12月10日現在のものです。