今回は「西洋薬なんて嫌いだ」という内容で盛り上がっています。“非常識君”が言います。
「2年間どこの医師に行っても治らなかっためまいが、ある医者の勧めで西洋薬をやめて、漢方を飲んだら治ったんだ。その先生は、西洋薬を飲むと、まためまいが再発すると言う。だから西洋薬なんて嫌いなんだ」
そこで“常識君”の質問です。
「西洋薬と言ってもいろいろでしょ。すべてを飲んではいけないのですか?」
非常識君の回答です。
「ステロイドは絶対にダメだと言うのです。他の西洋薬に関しては、はっきりとは聞いていません」
常識君の質問です。
「西洋薬でも飲んでいい薬とか、極力飲まないほうがいい薬とかはわからないのですか? その先生のHPでもみれば、書いてあるのではないですか」
非常識君の回答です。
「そんな説明は聞いていません。また説明書などももらっていません。HPにも記載はないのです」
常識君のコメントです。
「それでは困りますよね。ちょっと怪しい先生ではないのですか?」
非常識君の回答です。
「でも2年間治らなかっためまいを治してもらったので、その先生には感謝しているのです。そして、やめている西洋薬を飲んで、また再発すると困るのです」
お金を払った治療により感謝
“極論君”が割って入ります。
「まず、西洋薬を飲んで、めまいが再発したことはまだないのですよね。そして、あなたのめまいが治ったのは、西洋薬をやめたからではなくて、漢方薬が効いたからかもしれませんね。また、別の可能性としては、何もしなくても治る時期だったのかもしれませんね。1960年にノーベル生理学・医学賞を受賞したメダワー卿がこんなことを言ってますよ。
もしもある人が(1)病気になり、(2)なんらかの治療を受けて、(3)治ったとき、その人の健康を回復させたのは、その治療のおかげではないかもしれないということを、その人に納得させる方法は医学界には存在しない
【原文】
If a person a) is poorly, b) receives treatment intended to make him better, and c) gets better, then no power of reasoning known to medical science can convince him that it may not have been the treatment that restored his health.(Sir Peter Medawar<1915~1987>)