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秋津壽男「正しい医療or間違った医療はこっち!」

ウコン飲用で肝機能障害の発生も…酒の飲み過ぎで肝臓障害の危険サインとは?

文=秋津壽男/総合内科専門医、秋津医院院長

 お酒はできるだけ食中酒にしてください。つまり晩酌です。食中酒なら食事が終わればお酒も終わるからです。よくないのは食後にチビチビ飲み始める人、これは終わりがありません。「酒は百薬の長」といわれますが、健康に良いとされるアルコールの量は1日に0.7合です。少しおまけをして一日1合までなら大丈夫。3合をこえると「命を削るかんな」、5合をこえると「アルコール依存症寸前」です。 

 また薬物の摂取についても注意が必要です。サプリメントと聞いて「身体にいい」というイメージを持つ人も少なくありませんが、サプリメントのほとんどが「薬として製品化されなかったもの。効果がないため廃番になったもの」です。本当に効果があるなら製薬会社が製品化するはずで、悪くいえば薬の落ちこぼれです。

 昨今はやっているウコン成分の入った錠剤・ドリンクでも、ガンマGTPの数値は上がります。東京都のサプリメントによる副作用報告の第1位はウコンでした。二日酔いや悪酔い防止でウコンを飲む人は多いですが、ウコンで有名な副作用は肝機能障害です。肝臓に鉄分が溜まりやすいC型肝炎など、肝臓に障害をもつ人がウコンを飲むと、肝臓の鉄分が増えて症状を悪化させます。

 ガンマGTPの上昇は、お酒や体重など生活習慣を見直すチャンスだと心得てください。
(文=秋津壽男/総合内科専門医、秋津医院院長)

秋津壽男/総合内科専門医、秋津医院院長

秋津壽男/総合内科専門医、秋津医院院長

秋津医院院長、総合内科専門医。大阪大学工学部醗酵工学科を卒業後、和歌山県立医科大学医学部に入学。循環器内科に入局し、心臓カテーテル、ドップラー心エコー等を学ぶ。その後、東京労災病院等を経て、1988年に品川区戸越銀座に秋津医院を開業。現在、『主治医が見つかる診療所』(テレビ東京系)にレギュラー出演中。著書に、「長生きするのはどっち?」「ガンにならないのはどっち?」古いワインの解説書の「古酒礼賛」などがある。

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