老舗ハンバーガーチェーンの「モスバーガー」。国内のみならず東南アジアを中心とした海外にも進出し、国境を越えた人気を誇っている。その外国の店舗には、日本にない独自のメニューもあるのだという。
そんなモスバーガーを運営する株式会社モスフードサービスの決算短信を見てみると、厳しい状況が続く外食産業のなかでも比較的好調な様子が見て取れる。2021年3月期(2020年4月~2021年3月)の連結業績では、売上高は前年同期比104.3%で719億7200万円、純利益は前年同期比173.1%の9億9700万円を記録したのだ。
そんな好調のモスバーガーだが、なかにはおすすめできない商品も存在する。そこで今回は、「Business Journal 買うべき・買ってはいけない調査班」がモスバーガーの商品をリサーチ。独自にピックアップした「この夏、買ってはいけないモスバーガーのメニュー」5品を紹介しよう(価格は税込み)。
ダブルとびきりチーズ~北海道産ゴーダチーズ使用~/700円
はじめにご紹介するのは、100%国産の牛肉・豚肉からなるハンバーグをふんだんに使用した「とびきりハンバーグサンド」シリーズのひとつである「ダブルとびきりチーズ~北海道産ゴーダチーズ使用~」。こちらは「とびきりチーズ~北海道産ゴーダチーズ使用~」のハンバーグを2枚に増量した、ボリューム感たっぷりのハンバーガーである。
本品をおすすめできない理由は、一品でエネルギーが727kcalもある点だ。ネット上では、“モスバーガーのなかでも屈指のハイカロリーメニュー”と言及する消費者もいるほど。カロリーも価格も700を超えるジャンボバーガーなのだ。
注文してできあがった本品を手に持ってみると、すごい重量感である。二重になった肉を十分に包み込むとろけるチーズは、包装紙からしたたり落ちるほどのボリューム。食べ応えは抜群だ。しかし、仮に毎日のように食べていたら、メタボにつながりかねないだろう。おいしくてリピートしてしまいたくなるからこそ、健康を脅かすリスクがあることを意識して注文する必要があるだろう。
ロースカツバーガー/400円
次に紹介する「ロースカツバーガー」は、絶品カツソースを塗った分厚いカツの上に大盛キャベツが乗った定番メニューだ。消費者から愛され続けるヒット商品なのだが、SNSの一部では“肉が固い”といった意見も散見される。
実食してみると、カツソースが絶妙な辛さでおいしい。カツの上に乗った大量のキャベツは、ソースの濃さを中和する役割と食感にメリハリを与える役割があって、相性◎。しかし、ネット上での指摘の通り、確かに肉はやや固い部分もある。個体差があるのかもしれないが、やわらかい肉が好きな方にとっては気になる点かもしれない。
フィッシュバーガー/360円
3品目は、白身魚のフライにチーズとオニオン、マヨネーズを加えた定番商品の「フィッシュバーガー」。こちらは2020年7月掲載の「モス、この夏“残念な”商品4選!期間限定のライスバーガー&ジンジャーエールに不満続出」でも一度紹介しているが、夏の盛りが近づく今、改めて紹介したい。
酷暑が続くと、さっぱりしたものを食べたくなる人が多いだろう。しかし、本品は“こってりすぎて重い”とSNS上でささやかれていて、夏にはおすすめできないメニューだというのだ。
実際に注文してみると、その理由がわかる。マヨネーズはカロリーハーフタイプなものの、多めに入っており、フライの油っぽさも存在感が大きい。味はおいしいのだが、夏に食べるには、やはりやや重め。食べる際は、胸やけしないよう注意が必要だ。
ホットドッグ/340円
4品目は、2019年10月掲載の「モスバーガー、この秋買ってはいけない商品5選!マックより小さいのに“やたらと高値”」で紹介済みの「ホットドッグ」を改めて紹介しよう。
おすすめできないポイントは、本品のコストパフォーマンスだ。モスバーガーはハイクオリティなメニューばかりなのだが、本品に限っては340円の価格に見合ったクオリティのホットドッグなのか、SNS上では疑問視する声も……。
実際に食べてみると、シンプルな素材ながら丁寧につくり上げていて、大きめのオニオンがアクセントになりおいしい。しかし、ホットドッグにしてはやや高い価格に見合うほどのクオリティかどうかは微妙なところだ。コンビニの100円台でおいしいホットドッグと比べ、しっかり差別化されているかどうかは疑問かもしれない。
まるごと!レモンのジンジャーエール with 甘夏ソース/510円
最後に、5月20日に新発売され、11月上旬まで販売予定の期間限定ドリンク「まるごと!レモンのジンジャーエール with 甘夏ソース」を紹介したい。本品は、2020年に初めて展開された「まるごと!レモンのジンジャーエール」シリーズの第3弾だ。
本品は、串切りにした生のレモン1個分をカップに入れ、ジンジャーエールと熊本県産の甘夏ソースを加えた炭酸ドリンク。すっきりさわやかな味わいが特徴で、レモンをつぶすことで酸味を調整できる点も楽しめると評判。しかし、SNS上では“味に特徴がない”“もっと酸っぱくてもいいかも”といった厳しい意見も……。
実際に飲んでみると、レモンの存在感がアクセントになり、リッチで豪華なドリンクとなっている。夏らしくさっぱりしていておいしいのだが、酸味や甘みのメリハリが少ないのも確かだ。価格510円とドリンクにしてはかなり高価だが、その値段に見合う消費者の期待値に届いているかは微妙なところである。
――以上、紹介した5品はあくまでネットの意見を参考に、調査班が実食・実飲のうえ独断で選んだものである。モスバーガーの商品はおいしいメニューが揃っているが、季節によってはおすすめしないもの、必ずしもコスパに優れていないものなどをピックアップした。一意見として、商品を選ぶ際の参考にしてみてほしい。
※情報は2021年6月24日現在のものです。
(文・取材=「買うべき・買ってはいけない調査班」from A4studio)