ビジネスジャーナル > ライフニュース > 元中毒者が語る覚醒剤「禁断の快楽」
NEW

三田佳子の次男、頭にすり込まれた覚せい剤の快楽…元使用者が語るフラッシュバック地獄

文=稲垣翼/ライター
【この記事のキーワード】, ,
三田佳子の次男、頭にすり込まれた覚せい剤の快楽…元使用者が語るフラッシュバック地獄の画像1「Thinkstock」より

 女優の三田佳子の次男・高橋祐也容疑者が覚せい剤使用の疑いで9月10日に逮捕された。1998年、2000年、07年に続く4度目の逮捕だ。

「もうダメだな。すぐに塀の向こうだろうけど、ムショを出た後、更生施設に行かなきゃ“土の中”だ……」

 こう語るのは、自身も覚せい剤使用で3度の逮捕歴があるA氏だ。

「初犯は十分に更生できる。まだ頭の中に“快楽”がすり込まれていないから。だから初犯は執行猶予がつきやすいんだが、問題は2度目。2度パクられると、あとは3度、4度と重ねていくんだ」(A氏)

 覚せい剤をやめられないのは、「気持ち良さ」が脳内にすり込まれるためだ。多くの向精神薬と同じく、「使ったときに至福の思いが広がるのが最大の魅力だが、その後に地獄が待っている」とA氏はつぶやく。

「高橋は11年ぶり4度目か。私も7年ほど我慢できたが、ある日、昔の仲間と酒を飲んだら突然使いたくなった。あの気持ち良さが頭を支配してしまってな。『ダメだ』と思いつつ、仲間に『(売人の)Bの連絡先を教えてくれ』と……。それから半年後に3度目の逮捕だった」(同)

 2度目の逮捕で刑務所を出るとき、「もう絶対にやらん」と誓ったA氏は、一生懸命仕事に励んだ。道路工事関係の会社に就職し、体を疲れさせて寝る日々を過ごしていた。

「体が疲れれば寝てしまうから、シャブのことなんか忘れられる。昔の仲間と連絡を絶って、仕事しかしなかった。社長の覚えもメチャクチャよくなった」(同)

 仕事を終えると、疲れて眠くなる。そんなサイクルを繰り返すことが「更生への近道」だったという。それには肉体労働しかなかった。体が疲れて自然と眠くなることで、覚せい剤と縁切りできたかに見えた。

「禁断の快楽」を教わった女性と再会

 きっかけは、工事が雨で中止になったことだった。

「雨の日は競輪に通っていたんだ。今はナイターをやってるから、夜8時くらいまで夢中になれる。別に金が欲しいわけじゃなくて、レースを予想することで頭を別のことに使えるから。シャブのことを思い出さずに済むんだ。

 その頃、私は地元の大阪を離れて神戸にいた。大阪ではかなりの確率で昔の仲間に遭遇し、またシャブに溺れてしまう。神戸なら、そうはならないと思ってな。ただ、その日は現場が大阪で、急な雨で工事が中止になったのが運の尽きだった」(同)

 場外車券売り場に足を運び、10年ぶりに昔の仲間と再会した。なつかしい仲間であり、今は同じ業界で働いている。彼には覚せい剤とのからみもない。「メシでも行かへんか?」と誘われ、仕事の話がしたかったA氏は、そのC氏と近くの定食屋に入った。

「『ビールでどうや』と言われてね。私は、その頃ビールさえ飲まずにいたんだが、もともとCに好感を持っていたこともあり、『1杯だけ』と頼んでしまった。これが間違いだったんだ」(同)

 1杯のはずが2杯、3杯、4杯……気付けば、A氏は目の焦点を失っていた。土曜日だったこともあり、C氏に誘われるままに2軒目のスナックに入った。その店のカウンターにいたのがD子だった。D子は昔のシャブ仲間で、A氏に「禁断の快楽」を教えた女性でもある。

「Aちゃん……なつかしいわね」と語りかけるD子は、30代後半の男好きする女性である。

「その頃、D子は覚せい剤をやめられてはいなかったが、男がパクられていて、遊ぶ相手を探していた。私も、話をしているうちに、どことなくそんな雰囲気を感じてしまって……」(同)

三田佳子の次男、頭にすり込まれた覚せい剤の快楽…元使用者が語るフラッシュバック地獄のページです。ビジネスジャーナルは、ライフ、, , の最新ニュースをビジネスパーソン向けにいち早くお届けします。ビジネスの本音に迫るならビジネスジャーナルへ!