テレビでは今クール(7〜9月期)も数多くの連続ドラマが放送されている。今クールの全体的な番組ラインナップの特徴としては、『ショムニ 2013』『救命病棟24時』(ともにフジテレビ系)や『DOCTORS 2 最強の名医』(テレビ朝日系)など、過去に放送された人気シリーズの続編モノが多いほか、堺雅人、上戸彩、香川照之、北大路欣也ら大物俳優を贅沢に起用し高視聴率をマークしている『半沢直樹』(TBS系)など、いわゆる“大粒”なドラマが多い点が挙げられるだろう。そうしたこともあってか、各ドラマの視聴率争いも激しく、各ドラマの放送日翌日に発表される視聴率がネットメディア等で連日大きく取り扱われ、世間の注目を集めている。
テレビ視聴率調査とは、自宅の据え置き型テレビで、番組を放送とリアルタイムで視聴した世帯数を測定するものであり、世帯別に自宅のテレビに取り付けた視聴率測定機の稼働状況を捉えたチューニング・データだ。
しかし最近では、テレビの録画レコーダー機能の発達により、リアルタイムではなく録画して視聴する人も増え、その視聴スタイルもスマートフォン(スマホ)やワンセグ、タブレットなど多様化が進んでいる。
では、視聴者が本当に見たいドラマ、熱心に見ているドラマは、いったいどの作品なのだろうか?
そこで今回、インターネット調査最大手マクロミルの協力の元、視聴方法を限定せず、全国1000人を対象に「一番好きな/熱心に見ている連続ドラマは何か?」というアンケートを実施した。そこから透ける、ドラマ視聴者の“本音”を探ってみよう。
・調査内容:このクール、一番好きな/熱心に見ている連続ドラマは?
・調査期間:2013年07月12日(金) 〜2013年07月13日(土)
・調査方法:インターネット調査
・調査対象:マクロミルモニター会員 男性500人、女性500人 合計1000人
<上位10位ランキング>
1:半沢直樹(TBS系)12.9%
2:ショムニ2013(フジテレビ系)8.1%
3:救命病棟24時(フジテレビ系) 6.0%
4:Woman(日本テレビ系)4.9%
4:八重の桜(NHK)4.9%
6:DOCTORS 2 最強の名医(テレビ朝日系)3.7%
7:SUMMER NUDE(フジテレビ系)3.0%
8:警部補 矢部謙三2(テレビ朝日系)2.5%
9:孤独のグルメ Season3(テレビ東京系)2.1%
10:警視庁捜査一課9係(テレビ朝日系)1.9%
※NHK朝の連続テレビ小説『あまちゃん』は除く。
<解説>
●1位:『半沢直樹』(TBS系)12.9%
売れっ子の直木賞受賞作家・池井戸潤原作の企業小説を原作にした、このドラマ。堺雅人演じる熱い銀行マンの活躍を描き、初回視聴率は19.4%と上々のスタート。さらに、第2回目もその勢いは衰えることなく21.8%を記録した。今クールでは『七つの会議』(NHK)も池井戸の小説が原作。こちらは東山紀之が電機メーカーを舞台に、企業の矛盾に立ち向かう内容だが、シリアスすぎたことが視聴者から嫌われたのか、初回視聴率6.1%と振るわない結果に終わっている。視聴率男・堺雅人のブランドは、女優・菅野美穂との結婚を発表しても衰えていないようだ。
●2位:『ショムニ2013』(フジテレビ系)8.1%
1998年から2002年まで数回にわたり放送されていた、江角マキコ主演の『ショムニ』シリーズ。10年前に「ショムニFINAL」「ショムニFOREVER」と銘打っていたにもかかわらず、再び担ぎ出されることとなった。初回の視聴率は18.3%。江角以外の面々は一新され、ベッキー、本田翼、安藤サクラ、森カンナらが新生ショムニの面々を演じている。
今年6月にフジテレビ代表取締役社長に就任した亀山千広氏は、プロデューサーとして『あすなろ白書』『ロングバケーション』『踊る大捜査線』などを手がけてきた人物。トレンディドラマ全盛期を作り上げた社長のもと、過去の成功体験にしがみついているようにも感じるが……。
●3位:『救命病棟24時』(フジテレビ系) 6.0%
こちらも1999年の放送開始からシリーズ第5作目を数えるドラマ。これまでは、江口洋介と松嶋菜々子の2人がストーリーを引っ張ってきたものの、今作より江口洋介が降板。代わりに時任三郎が松嶋とともにメインの役どころを担っている。江口不在の陣容ながら、初回視聴率17.7%と固定ファンからの根強い支持を集めた。