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2023.06.02 19:59
2019.06.25 20:00
石原結實「医療の常識を疑え!病気にならないための生き方」
子が親より早く死ぬ事例、なぜ増えているのか…平均寿命短縮化で老後2千万円も不要?
よって、「今、100歳前後の長寿者がたくさんいらっしゃる半面、55歳以下でがんで亡くなる例が増えている要因をひとつ挙げよ」といわれたら、「空腹を経験したかどうか」を躊躇なくあげたい。
今の若者たちはお腹が空いたらいつでも食べられる環境にあるのに、十分に歩かない、肉体労働もしない。その結果が40歳以上の人々は「高」脂血症、「高」血糖、「高」体重など「高」のつく“食べすぎ病”=メタボリックシンドローム、運動不足病に陥っているのである。よって、「長寿遺伝子」など働かず、10~20年後には平均寿命が短くなってくることが予測される。
「55歳以下の若者」のがん死
1975(昭和50)年の医師数が約13万、がん死者数も同数の約13万人。その後、医師は増え続け、今や32万、その間、がんに対する研究、治療法も格段に進歩したとされるのに、去年(2018年)のがん死者数は約38万人。これからもがん死者数は増え続けると試算されている。しかも「55歳以下の若者」のがん死が。
こう考えてくると「人生100年時代」など夢のまた夢で、到来するはずはない。今、問題になっている「公的年金以外の老後資金が2000万円必要」などの報告に大騒ぎする必要などないのである。
おそらく今が平均寿命のピーク近くにあると考えられるが、日本の人口1億2642万人のうち、65歳以上の高齢者人口は3557万人(18年9月15日時点)で、90歳以上の人々となるとその6.2%で219万人、95歳以上では、男性は約9万人、女性は約42万人と激減する。
あくまで私見だが、平均寿命は短くなっていくと予測されるので、「人生100年時代」になり「老後資金が2000万円必要」ということには、ならないと思うが……。
(文=石原結實/イシハラクリニック院長、医学博士)
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