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そこで注目されたのが、被災者個人によるTwitterなどを使った情報発信だった。通信可能な場所まで避難しなければならなかったものの、被災した住民自身によるリアルな状況報告は消防や自衛隊の迅速な救援活動に役立てられた。一方で、デマの拡散なども課題になった。
今年1月、国立研究開発法人情報通信研究機構はこうした課題を踏まえ、SNS上の被害情報をAIで分析し、国や消防、自衛隊などに情報提供するシステムの運用を開始した。災害時に拡散される多数の被害報告を、AIが情報の真偽を確認しデマを排除する。そのうえで、本当に必要な場所に適切な支援を提供できるようにするのだという。
同機構広報部報道室によると「現在、システムの利用を希望する自治体と実証実験を行っている段階です。台風15号で被災した自治体が利用していたかはわかりませんが、課題を踏まえ段階的にシステムの精度の向上を目指していきます」と話す。
災害は他人ごとではない。次の災害に向けて、これまで得られてきた教訓を忘れぬようにしなければいけない。
(文=編集部)
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