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六代目山口組・髙山若頭の出所に向け、乱れ飛ぶ怪情報と出所後の習わし

文=沖田臥竜/作家
六代目山口組・髙山若頭の出所に向け、乱れ飛ぶ怪情報と出所後の習わしの画像1
髙山若頭出所後、新神戸駅ではこのような出向えの光景が見られるのか

 現役の組員が刑期満了を迎え、刑務所からの出所を果たせば、まずはその足で所属する組事務所に行く。そして盃をもらった親分に、出所した報告の挨拶をする風習が、ヤクザ社会にはある。

 そこで習わしとして、調味料など一切かかっていない豆腐の四角(よすみ)を箸で落として食べるのだが、その意味するところは、カドを落として刑務所へと再び戻らないために性格を丸くするという意味合いが込められている。つまり一種の験担ぎだ。そういったことをすませてから、各々、散髪に行ったり、家族のもとに帰ったりできるのである。ただ現在では時代の流れにより、そういった風習の有無や内容は、組織によって異なりを見せているという。

 刑務所からの出所といえば、刑期満了を10月17日に迎え、翌18日に府中刑務所から出所予定にある六代目山口組・髙山清司若頭だ。山口組分裂騒動の渦中にあっての出所だけに、業界関係者のみならず、普段ヤクザ事情を報道しないマスメディアまでもが、現在、出所とその後の動向に注目している。

「六代目山口組・司忍組長の出所時(2011年4月9日)には、報道関係者が詰めかけ、その様子をリアルタイムで流すテレビ局までありました。今回の髙山若頭の出所も、司組長に次いでの大きなトピックであり、どこの報道関係者も、どうやって髙山若頭の姿をカメラに収めるかを模索しているようです。そうした最中、先週、髙山若頭が府中刑務所から名古屋刑務所に移送されたという怪情報が飛び交い、各社一斉に慌てて事実確認を行う一幕があったんです」(ジャーナリスト)

 結論からいえば、髙山若頭の移送情報はガセであった。髙山若頭は現在も府中刑務所に服役しており、現時点では司組長同様にここからの出所になる見通しのようだ。ならば、なぜそういった怪情報が飛び交ったのか。

「それは髙山若頭がそれだけ影響力を持つ存在だからです。髙山若頭は出所後、六代目山口組総本部のある神戸に向かうはずですが、府中から神戸へ移動する際に生じる混乱を避けるために、法務当局が名古屋刑務所に移送したというのが、その情報の根拠で、ある面、説得力があるものでした。そういった怪情報は今回だけでなく、日を追うごとに増してきています。そのなかには、関係者にあたると、まったくのデタラメという話も決して少なくありません」(実話誌記者)

 この記者も話すように、さまざまな噂や憶測が入り乱れるほど、髙山若頭の出所には多くの関係者らが注目している。そして髙山若頭の出所が、今もなお続く、山口組分裂騒動の大きな分岐点になる可能性があるというのだ。

「六代目山口組の分裂は、髙山若頭が収監された後に起きています。そのために当時、髙山若頭が仮に社会不在を余儀なくされていなければ、山口組の分裂は起きなかったのではないかと言われたほどです。その髙山若頭が帰ってくるとあって、その後、分裂騒動にも大きな動きがあるのではないかと、さまざまな憶測が流れています」(業界関係者)

 髙山若頭の出所が刻一刻と迫り、水面下では日ごとにざわつきを増している。

(文=沖田臥竜/作家)

沖田臥竜/作家

沖田臥竜/作家

作家。2014年、アウトローだった自らの経験をもとに物書きとして活動を始め、小説やノンフィクションなど多数の作品を発表。小説『ムショぼけ』(小学館)や小説『インフォーマ』(サイゾー文芸部)はドラマ化もされ話題に。最新刊は『インフォーマ2 ヒット・アンド・アウェイ』(同)。調査やコンサルティングを行う企業の経営者の顔を持つ。

Twitter:@pinlkiai

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