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数値化が困難な課題も
ランキングはあくまでも指標に基づく判定である。地元での受け止め方はどうなのだろう。
福井新聞は8月10日の論説記事で『幸福度1位維持の福井 実感と乖離どう埋めるか』という見出しを掲げた。記事の中では、この数年間の人口増加率が2%減となっており、人材流出の流れが変わっていないこと、事業所新設率の低さ(42位)、本社機能の流出過多(39位)、外国人宿泊者数の少なさ(44位)などを挙げて、「幸福度の順位と現実の乖離を分析し、どう埋めていくかが県や市町の施策に求められる」「弱みを克服してこそ、『一番幸せなのは福井県』と胸を張れる」と冷静に現実を分析している。
さらにいえば、一連の指標には出てこない数値化が困難な課題をどうとらえるかである。
福井県にとって最大のテーマは、「もんじゅ」を入れて14基ある原発の存在だろう。高浜原発の運転差し止め問題で揺れている。原発のリスクは住民の「幸福度」に反映するのではないのか。
福井県が魅力にあふれる県であることは間違いない。それは11年に法政大学大学院坂本光司教授他が発表した「47都道府県幸福度ランキング」でも福井県が富山県、石川県を抑えて1位になったことからも裏付けられている。
その魅力にますます磨きをかけ、弱みやリスクをどう克服していくか。それが真の幸福県になる道ではないだろうか。
(文=編集部)
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