主にパソコンを取り扱う家電量販店「PC DEPOT」を運営するピーシーデポコーポレーション(以下、PCデポ)に関する悪評が噴水のように湧き上がり、止まらなくなっている。
2週間前には1500円近くで取引されていた同社の株価が900円を下回るほどに急落している。
きっかけは8月14日、あるツイッターユーザーがつぶやいた一文だった。
「80過ぎの独居老人である父が、PCデポに毎月1万5千円の高額サポート契約を結ばされてました。解約に行ったら、なんと10万円もの契約解除料を支払いさせられました!!とんだ悪徳業者です。」
PCデポがPCの修理に訪れた高齢者と月額1万4245円という高額のサポート代を含む契約を結び、親族がその解除を求めたところ、契約解除料として20万円もの大金を請求されたというのだ。交渉の結果、減額されて10万円を支払ったというが、納得がいかなかったため、上記のツイートを公開するに至った。
この事案は、瞬く間にインターネット上で広がり、NHKをはじめとするさまざまなテレビ番組でも報道され、大きな話題となった。
これに対してPCデポは17日、「顧客の使用状況にそぐわないサービス提供があった」と認め、75歳以上の顧客については契約解除を無償にするなどの対策を発表した。
詳細な経緯については、前述のツイッターユーザーの相談役としてサポートしているライターのヨッピー氏がネット上で公開しているので、そちらを参照していただきたい。ヨッピー氏は、PCデポに対しても第三者的立場から取材を申し込むなど、冷静な分析をしているので、この件についての全体像をつかむには最適な記事である。
一番の問題点とされているのは、この契約をした高齢者は認知症を患って老人ホームに入所しており、2014年にも同様の契約を締結した際、家族が「このような契約を家族の同意なしに結ばないでほしい」とPCデポに念押ししていたことだ。
相次ぐ内部告発
この事案もまだ解決に至ってはいないが、これをきっかけとしてPCデポの問題点を指摘する声が次々に上がり始めている。しかも、その出所がPCデポの現役従業員や元従業員を名乗る人達であることから、話題性が高まっている。
告発している人達は匿名であることから、本当に従業員や元従業員であるかを確認することは困難だが、内部に精通した人物しか知りえない情報が多く含まれることから、信憑性は高い。