その内容は、PCに不慣れな高齢の客に対して、ネットショッピングの仕方を教え、その客のPCにネットショップのアプリを導入するのだが、そのアプリを経由して買い物をするとPCデポに手数料が入る「アフィリエイト」を仕込むというものだ。店内で販売しているPCにも、事前に多くのアフィリエイトアプリをインストールしてある商品が少なくないという。
違法行為とはいえないが、このアフィリエイトによって大きな利益を得ているようだ。
また、スマートフォンの契約についても悪質性が明らかになっている。「スマートサポート for iPhone」と呼ばれるプランが、iPhone自体の契約は2年縛り、サポートは3年契約となっており、6年後までは解約料なしで契約を変更・解除できないのだ。
この契約は自動更新となっており、当初契約から6年後のわずか1カ月間の更新月に解約しなければ、さらに6年間の縛りが発生してしまう。極めて解約しづらい契約内容で、消費者団体などからも非難の声が上がっている。
死んでも契約が存続?
さらに、PCデポが提供しているクラウドサービス「ozzio drive」の会員規約にも疑問が投げかけられている。それは、「会員の地位の承継」という条文だ。
第13条(会員の地位の承継)
1項 略
2項 会員が死亡した場合、本契約は終了または承継されるものとし、相続人はそれを選択することができるものとします。ただし、当該会員の相続人等からの第15条(会員による解約)に従った解約の通知または次項に定める通知がない限り、当社は料金等を請求できるものとします。
第15条(会員による解約)
1項 会員は、本契約を解約しようとするときは、あらかじめ当社所定の方法により通知するものとします。
2項 当社は、前項において、自動更新が行われる月の20日までにその通知を確認できた場合、当月末日をもって解約を行うものとします。また、更新月前の解約予約の受けは致しません。ただし、当社が別に定める場合においては、この限りではありません。
大雑把にいえば、会員が死亡した場合、相続人はPCデポ所定の手続きによって解約しなければ契約を承継し、会費等を支払い続けなければならないということだ。しかも、その解約は自動更新月の20日までに行わなければならない。
この規約に対して、「末代まで負債を課す悪質な契約」と批判する向きも多い。