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トランプ発言で苦しくなるのはトヨタより日産
また、トランプ氏はアメリカの雇用を守るために、カナダ、メキシコと結ぶ北米自由貿易協定(NAFTA)の見直しも宣言している。現在はNAFTAによってカナダやメキシコからアメリカへの輸入には関税がかからないが、それによって雇用が流出しているという主張だ。
「そもそも、NAFTAを脱退しないと関税をかけることができないため、トランプ氏は脱退を前提に話を進めているということになる。つまり、自動車メーカーへの警告は『NAFTAから離脱する』という宣言と同じである。
そのため、今後はサプライチェーンも含めて『グローバルからインターナショナルへ』という変化が起きるだろう。サプライチェーンでいえば、グローバルは世界で一番コストの安いところでモノづくりを行い、世界中をひとつの市場とみなすことだが、インターナショナルはそれぞれの消費地で部品生産から最終組み立てまでを行うというものだ。
もともと、トヨタは消費地生産を進めており、今回のトランプ発言で計画の見直しは余儀なくされるが、十分に対応できるものと思われる。一方、日産のように外資系傘下でグローバル化を進めていた企業は苦しくなるだろう。つまり、今回の問題はトヨタよりも日産にとって切実な問題なのである」(同)
就任前から波紋を呼ぶトランプ氏の発言。1月20日の就任式以降は、さらに影響力が高まるだけに、その言動を世界が注視する。
(文=編集部)
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