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京府医大の問題体質は学長のワンマンが原因か
「問題が連続する背景には、吉川学長のワンマンぶりがある」というのが、もっぱらの関係者の見方だ。教授選考に当たっては選考会議の審査を経るとしているが、「実質的には学長の意向に沿う人物しか選ばれない」(同医大関係者)。
その吉川学長は消化器内科分野の教授などを歴任したが、もともとはアンチエイリアシングの分野でよく取り上げられる「フリーラジカル」(活性酸素の一種)を研究対象としてきた。健康機器関連メーカーとの関係も深く、アクアメタル研究会の代表を務めるなどし、広告活動にも一役買ってきた。また、花街として知られる先斗町や祇園によく出入りし、政財界の有力者とも関係が深いことから、大型の寄附講座をいくつも設置したことも実績としてきた。
ただ、ここにきて、学内の幹部で構成される教育研究評議会は出席議員の全会一致で辞職を勧告しており、「道義的責任は重く、この緊急事態に対処できない」として解任も辞さない考えを示していた。
「抑うつ状態にある」として、一連の疑惑が表面化した以降は休職していた吉川学長は徹底抗戦の構えを見せ、2月28日には弁護士とともに会見を開いた。「一切、指示や関与はしていない。高山氏とも特別な関係ではない」と完全否定したが、同日の会見も学内で開くことを断られるなど、大学側が一切擁護しない姿勢を強く見せた。
会見から2日後、吉川学長は急きょ「体調不良」を原因に4月からの3期目を辞退すると発表した。3月いっぱいは続投するということになり、京都府議会からも任期満了扱いになる可能性もある。大学側は「創立以来の最大の危機」として内部調査に乗り出したが、京都府警の捜査も進展している。
一連のゴタゴタで、すでに大学の権威は地に落ちたといえる。
(文=編集部)
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