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金正恩とプーチン、首脳会談計画

構成=長井雄一朗/ライター

お金がないと脱北すらできない北朝鮮の国民

――北朝鮮といえば、国民の生活が困窮していて餓死者も多いといったイメージがありました。しかし、今の平壌はそれなりに発展しており、経済成長もしているようです。実際は、どうなのでしょうか。

 平壌市民はそれなりにいい生活を送っており、地方の生活も安定しているようです。「コメと牛のスープを食べて、絹の服を着る」というのが金日成の約束した北朝鮮の生活ですが、それが叶えられており、物価もそれなりに安定しています。

 北朝鮮では「インセンティブ政策」と呼ばれていますが、「ノルマを達成したら、あとは自由にしていい」という資本主義的な政策を導入した結果、経済はそれなりにうまく回っています。

 昔は食うに困って脱北する人が多かったのですが、今はお金がないと脱北することができません。仲介人にお金を払う必要があるからです。韓国に亡命する脱北者は少なくなっていますが、その分ほかの国に行っているのかどうかはわからないですね。

――最後に、あらためて聞かせてください。日本をはじめとする国際社会は、北朝鮮とどう向き合うべきでしょうか。

 日本、アメリカ、中国、ロシア、韓国、それぞれがもっと危機意識を持って北朝鮮と対峙すべきです。繰り返し申し上げますが、北朝鮮を変える唯一の方法は金正恩体制をチェンジして民主化に誘導すること。そのためには、関係各国が強く連携することが必要です。経済制裁や圧力も必要ですが、それぞれの思惑を超えて連携し、協力することが大切です。

 しかしながら、金正恩体制から民主化に至る道程は容易ではありません。日本の大手新聞記者の中には体制転換を強調する方もいますが、今、関係各国が行っているのは問題の先送りです。関係各国の首脳は「北朝鮮に民主化を」と言う勇気が必要です。

――ありがとうございました。
(構成=長井雄一朗/ライター)

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