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安倍首相、詐欺幇助罪で告発…選挙中も森友・加計問題説明せず、自民圧勝でよいのか

文=青木泰/環境ジャーナリスト
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 郷原氏は、補助金適正化法違反の容疑を詐欺罪とすること自体に疑問を持ち、「森友学園問題に対する『説明』は、検察の籠池氏逮捕・起訴によって初めて可能になったということだ。安倍首相の発言は、検察の国策捜査を自ら認めたに等しい」と指摘している。

問題の本質

 森友問題を取材してきた筆者としては、問題の本質である国有地売却における大幅な値引きによって国家財政に損失を与えた点について、以下の疑問を改めて安倍首相に問い質したい。

(1)産廃マニフェスト(産業廃棄物管理票交付等状況報告書)によって、国有地売却価格値下げの根拠となった埋設ごみが存在しないことがわかり、8億円の値引きの根拠がなくなり、財務省等の担当職員の背任が決定的になったが、これをどのように考えるのか。
  
(2)東京地検特捜部長が交代し、市民団体から出されていた背任罪と公用文書毀棄(きき)罪についての告発状が受理され、大阪地検に移送された。この点についてどのように考えるのか。官僚にとってはなんの得もないことで罪を犯すことは考えられず、出世などの自己の利益を考えた末に背任や証拠隠滅を図ったと考えられる。安倍首相への忖度、そして財務省と国交省の上層部からの指示はあったのか。

(3)安倍首相夫人の昭恵氏の関与を証言した籠池氏は、もともと森友問題で首相夫妻からの便宜供与を受けた当事者である。その当事者が、国会での証人喚問で昭恵氏から「安倍首相からの100万円」と言われ受け取り、官僚たちの便宜供与の経過事実を話している。そんな昭恵氏と財務省の佐川宣寿前理財局長(現国税庁長官)は、証人喚問に出ないのか。

安倍首相を詐欺幇助罪で市民が告発

 総選挙が公示された10月10日から約1週間が経過した10月16日、「森友・加計告発プロジェクト」の2人の市民が、安倍首相のお膝元である山口地検に、加計学園の詐欺行為を幇助したとして安倍首相に対する告発状を提出した。

 提出したのは、愛媛県今治市在住の黒川敦彦氏と大阪府豊中市在住の木村真・豊中市議である。黒川氏は、加計問題に当初から取り組み国会議員の調査チームなどと連携し、国会での事実調査をバックアップしてきた「今治加計獣医学部問題を考える会」の共同代表を務めている。木村氏は森友問題について発覚当初から告発・問題提起を続け、森友問題が全国的な問題となるきっかけをつくった「森友学園問題を考える会」の代表である。

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