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告発状では、加計氏が今治市から獣医学部建設に当たり建設費の半額分を補助金として受給したが、その際に建設費単価を通常の2倍に当たる坪約150万円として偽り詐取したことを訴えている。また、安倍首相はそのような事情を知りながら詐取に幇助したと訴えている。
この問題で焦点になっているのは、以下の3つである。
(1)獣医学部新設について閣議決定された「石破4条件」に適っているのか。特に既存の獣医学部ではできない新たな獣医学の研究を行うという要件を備えているのか。
(2)安倍首相による関与・便宜供与がここでも問題となっているが、所管官庁であった文部科学省への関与問題が今も隠されたままである。前川喜平前文部科学省事務次官は、首相官邸からの働きかけによって「行政が歪められた」と語り、同省は公文書や行政文書を今も隠蔽したままであり、批判を浴びている。
(3)補助金を不正に受給したとして、今治市民は住民監査請求の上に住民訴訟を訴えている。そうしたなかで明らかになってきたのは、加計学園が学校・学部新設を通して自治体から無償で土地譲渡を受けたり、補助金を受ける学園設置ビジネスのような実態である。
黒川氏は安倍首相の選挙区である山口4区から立候補し、「本来ならこうした点を国会で論議すべきであったが、ご存知のように国会の冒頭解散でこの問題を避けたのが安倍首相であった。今回の解散―総選挙は、『もり・かけ隠し解散』であることを訴えるために行動をとっています」と語っている。
このように森友・加計問題隠しといわれた衆議院解散・総選挙だが、選挙後も注目すべき動きが続くだけに目を離せない。
(文=青木泰/環境ジャーナリスト)
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