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玉城デニー氏(写真:Rodrigo Reyes Marin/アフロ)
沖縄県の翁長雄志知事がすい臓がんで死去したことに伴う知事選挙が、9月13日告示、30日投開票の日程で行われる。
もともと11月に知事選が行われる予定だったため、政権与党の自民党・公明党は早々に、宜野湾市長だった佐喜真淳氏の擁立を内定していた。それに対し、翁長知事を支えてきた県政与党や前回選挙で翁長氏の選挙母体となった「辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議(オール沖縄)」は、候補者を決められず出遅れ感が否めなかった。
ところが、翁長氏が死去する直前に“後継指名”した音声の存在が明らかになって、事態は急転した。そこで指名された沖縄3区選出の衆院議員である玉城デニー・自由党幹事長と、地元の小売り・建設大手「金秀グループ」の呉屋守将会長の2人に絞り込まれ、玉城氏が8月20日、出馬する意向を表明した。呉屋氏は玉城氏の支援に回る。
選挙の世界では、「死去に伴う“弔い選挙”は、故人の後継者が強い」というのが常識。それは、後継として出馬する人が、故人との縁が深ければ深いほど強まる。そのため、弔い選挙には故人の息子や夫人といった家族や、故人の秘書などが出ることが多い。
今回は家族や秘書ではないが、翁長氏の後継指名により「遺志を継いで」という色彩が濃くなった。前回選挙同様、辺野古新基地建設反対の保革がともに玉城氏を全面支援する体制がつくれれば、「オール沖縄」陣営が盛り上がり勝利は間違いない、ように見える。
だが、事はそんなに甘くない。政権与党の沖縄県知事“奪還”への執念は半端ないからだ。米軍普天間飛行場の辺野古移設を滞りなく進めるためにも、知事奪還は不可欠であり、3選後の安倍政権が安定し、来年の統一地方選と参院選で勝利するためにも、政権にとって沖縄県知事選での勝利は絶対なのだ。
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