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渡邉哲也「よくわかる経済のしくみ」

米朝会談“決裂”、金正恩の経済制裁解除の直談判失敗…米国、再び北朝鮮へ軍事圧力強化も

文=渡邉哲也/経済評論家

 日本側の最大の関心事であった拉致問題に関して、トランプ大統領は会談のほかに夕食会でも金委員長に提起したと伝えられている。しかし、拉致問題の進展は完全な非核化および制裁解除後の経済支援と表裏一体であり、その前提条件が崩れた以上、当面は前進が期待できない状態といえる。北朝鮮としては日本からの経済支援は喉から手が出るほど欲しいはずだが、その前提として「拉致問題の完全解決」が存在するという構図であるからだ。

 次回の会談については未定とされているが、米朝間の溝が埋まらない限り開催は難しいだろう。一時は気運の高まった米朝融和は、幻に終わりかねない雰囲気すら漂ってきた。
(文=渡邉哲也/経済評論家)

渡邉哲也/経済評論家

渡邉哲也/経済評論家

作家・経済評論家。1969年生まれ。
日本大学法学部経営法学科卒業。貿易会社に勤務し独立。複数の企業を経営、内外の政治経済のリサーチや分析に定評があり、政策立案の支援、雑誌の企画監修、テレビ出演等幅広く活動しベストセラー多数、専門は国際経済から金融、経済安全保障まで多岐にわたり、100作以上の著作を刊行している。

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『2019年 アメリカはどこまで中国を崩壊させるか:そして日本が歩む繁栄の道』 中間選挙でアメリカ議会は上院と下院で「ねじれ」状態になった。トランプ政権は民主党と共闘しやすい中国攻撃を加速させていく! 一方の中国は2019年に建国70年記念を迎えるため、メンツとして決して譲歩できない状態だ。2019年は欧州で英国のEU離脱、欧州議会選挙、日本では天皇陛下のご譲位、消費税増税など、国際的に大きなイベントが目白押し。加えて徴用工問題で韓国は墓穴を掘り、朝鮮半島情勢も混沌としていく! 米中は、世界は、アジアはどう変わっていくのか。日本の行方は? 気鋭のエコノミストが分析する! amazon_associate_logo.jpg

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