ビジネスジャーナル > 医療ニュース > 腸内細菌が異常増殖する「SIBO」とは  > 2ページ目
NEW
西澤真生「仕事がデキる人の栄養マネジメント」

「食事を減らしてもやせない」「下痢や便秘が続く」…腸内細菌が異常増殖する「SIBO」では?

文=西澤真生/ひめのともみクリニック 医師

 そのほかにも、「制酸剤が本当に必要かどうかを見直す」「小腸内に増えすぎた菌に対して抗生物質を使用する」などの方法がありますが、薬については自己判断せずにSIBO専門の医師に相談しながら治療を進めていくことをおすすめします。

低FODMAP食は米や十割そばなど

 前述した低 FODMAP食について、もう少し詳しく見てみましょう。まず、FODMAPが多い(=食べないほうが良い)食品は、レンズ豆やひよこ豆などの豆類、大豆や玉ねぎ、にんにく、牛乳、ヨーグルトなどです。果物の一部やはちみつ、マッシュルームやカリフラワー、ガムに含まれるソルビトールなども同様です。パンやパスタなどの小麦製品もガスの発生を増やしやすく、納豆やキムチなどの発酵食品もSIBOを悪化させることがあります。

「これでは食べるものがない」という声が聞こえてきそうですが、米や十割そばは食べてもガスを発生させません。また、加工されていない肉や魚、卵、果物でもバナナやぶどうは問題ありません。ココナッツオイル、オリーブオイル、マヨネーズ、ターメリックやシナモンなども同様です。チーズには、食べて良いものと悪いものがあります。

 これらの分類は非常に複雑なので、ぜひ成書をご覧ください。ただし、体質に合うかどうかは個人差が大きく、大丈夫とされている食品でも体調が悪化する場合もあるため、慎重に自分の体質に合う食品を見つけていくことが大切です。

 SIBOについては大変奥が深く、短い文章では語り尽くすことができません。今回はSIBOの存在を知っていただくのが狙いですので、詳しく知りたい方は、ぜひ専門家に相談したり成書を読んだりして理解を深めてみてください。
(文=西澤真生/ひめのともみクリニック 医師)

西澤真生/ひめのともみクリニック 医師

西澤真生/ひめのともみクリニック 医師

東京大学医学部医学科卒業。東京大学附属病院分院4内科入局。
ボストンに3年間滞在後、細胞膜とタンパク質の研究およびクリニック勤務。


ひめのともみクリニック開院時より内科・栄養療法・栄養解析を担当、これまでに全国3000人以上のデータを解析し、オーソモレキュラー医学に基づいた糖質制限や栄養療法の普及に尽力している。


薬に頼らない医療を目指し、予防医療や病気の根本的な解決を目的に日々診療にあたっている。栄養療法を応用し、幅広い知識と豊富な臨床経験に基づいた総合内科的見地からの的確な治療は、患者さんをはじめスタッフからも絶大な信頼を得ている。


糖質制限食を基本とした食事療法による糖尿病・メタボリックシンドロームの治療、機能性低血糖症、男女更年期症候群、副腎疲労症候群、アレルギー疾患、禁煙外来など。


西澤医師の診察予約をご希望の方は、「ひめのともみクリニックHP」をご覧ください。

「食事を減らしてもやせない」「下痢や便秘が続く」…腸内細菌が異常増殖する「SIBO」では?のページです。ビジネスジャーナルは、医療、, , , の最新ニュースをビジネスパーソン向けにいち早くお届けします。ビジネスの本音に迫るならビジネスジャーナルへ!