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中村芳子「お金のことで苦労せず、人生を楽しむためのお金の基本」

50代ローン地獄&借金地獄、切り札の“おまとめローン”は危険?逆に残高増える懸念も

文=中村芳子/アルファアンドアソシエイツ代表、ファイナンシャルプランナー
50代ローン地獄&借金地獄、切り札の“おまとめローン”は危険?逆に残高増える懸念もの画像1
「Gettyimages」より

 

 クレジットカードの残高、カードローンや消費者金融の残高がなかなか減らない、返済が苦しい! ときの対処法を前回から紹介しているが、手順をおさらいしよう。

(1)借金の一覧表をつくる

(2)借金の総額を計算して、自力で返せるかどうか判断する。ラインは年収の30%

(3)専門家に相談する

(4)アドバイスを実行する

 借入額の合計が自力で返せるはずの金額でも、借入先が複数だと返すのが難しい。返し方を工夫して借入先を減らしていくか、おまとめローンを利用する方法を前回紹介した。

 毎月の返済額が減り、金利が下がって総返済額が減る可能性がある「おまとめローン」は魅力だが、大きな落とし穴がある。

要注意! おまとめローンで、さらに借入額が増えるリスクも

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『50代のいま、やっておくべきお金のこと 新版』(中村芳子/ダイヤモンド社)

 実は私は、おまとめローンは積極的に勧めていない。「今まで月10万円返していたけど7万円に減った!」と気が緩んで、またクレジットカードで買い物してしまったり、借り換えの際に50万円余分に借りて浪費してしまったりというのが、よくあるから。

 繰り返すが、おまとめローンを借りたらすぐ、以前のクレジットカードやローンカードはすべて解約すること。そうしないと古いカードをまた使ってしまい、以前よりももっと残高が増えて、どうしようもなくなってしまう。

 そもそも、複数のカードで買い物をする、ローンを借りるというのは、お金の使い方に赤信号が点滅しているということ。そもそもこうなったのには、次のような傾向があるからだ。この傾向に向き合って解決していかないと、少し改善してもまた同じことになる。

ーー 借金が膨らんで返済が苦しくなってしまった、そもそもの原因 ーー

・貯金する習慣がなかった

・物欲をコントロールできない

・衝動買いする傾向がある

・見栄っ張りである

・人と同じもの、人より高価なものが欲しくなる

・流行に弱い

・計画性がない

・子ども(配偶者)のために金に糸目をつけない

・教育に金をかけすぎる

・愛情や感謝をお金やプレゼントなどで表現する習慣がある

中村芳子/アルファアンドアソシエイツ代表、ファイナンシャルプランナー

中村芳子/アルファアンドアソシエイツ代表、ファイナンシャルプランナー

1985年よりFP業に携わる日本のFPの草分け。 女性FP協会(現WAFP関東)の設立者の一人、初代理事長。 1991年に会社を設立。パーソナル・コンサルティング、金融記事の執筆、金融企画のアドバイスなどを行っている。マネックス証券創業時より7年間アドバイザーをつとめる。みずほ銀行の夫婦向けマネーサイト「おうちのおかね」(2010―2016)を監修。辛口だが、お金だけにとらわれないユニークで温かいアドバイスが人気。


主な著書に『50代のいま、やっておくべきお金のこと』『20代のいま、やっておくべきお金のこと』(以上ダイヤモンド社) 『女性が28歳までに知っておきたいお金の貯め方』(三笠書房) などがある。『3日でわかる聖書』『養子でわくわく家族』『神の津波』など、お金以外の著書や翻訳もある。

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